中国、危機的状況にある銀行から人々がお金を引き出すのを阻止する為、戦車を配備
2022年7月22日


2022年7月10日、中国中央銀行鄭州支店の前に1000人以上の預金者が集まり、過去最大の抗議行動を開始した。これに対し、中国は戦車を配備し、危機的状況にある銀行からの資金引き出しを阻止した。

 

 

1989年の天安門事件を彷彿とさせる様な、銀行が凍結した預金の返還を求める市民による大規模な集会の中で、中国の街頭に装甲戦車が配置されているのが目撃されたと、The Print は報じている。

 

中国、危機的状況にある銀行からの資金引き出しを阻止するため戦車を配備、天安門事件を想起させる厳しい状況

 

河南省では、今年4月以降、銀行から預金を引き出せないと主張する預金者と警察との間で、過去数週間にわたり小競り合いが続いている。

ネット上では、中国人民解放軍の戦車が路上に駐留し、抗議者を威嚇している新たな映像が公開されている。

 

銀行の預金者は凍結された資産の解放を要求するため、同省で大規模な集会を開いている。

 

 

報道では、戦車は銀行を警備し、市民が銀行にアクセスするのを阻止するために路上に配備された。

 

この事件は、中国銀行河南支店が、同支店の預金者の貯蓄は「投資商品」であり、取り戻すことはできないと宣言したことを受けたものである。

 

 

この出来事は、歴史は繰り返されるのかという重大な問題を提起している。

これは、1989年6月4日、中国の指導者が戦車と重装備の軍隊を投入し、民主化と自由拡大を求めて学生デモ隊が数週間に渡ってキャンプしていた天安門広場を一掃した時の中国の残忍な対応がフラッシュバックするようで、ゾッとさせられる。

数千人とは言わないまでも、数百人の非武装デモ参加者を虐殺したこの猛攻撃は、学校では非合法とされ、メディアやオンラインでは厳しく制限されています。

天安門事件から33周年を迎え、世界は軍隊を前にしても動じなかった伝説のタンクマンの勇気を思い起こし、その写真は20世紀の象徴のひとつとなった。

 

 

河南省の首都鄭州での激しいデモの後、当局は幾つかの農村部の銀行で資金が凍結されていた預金者に一括して資金を放出し始めると発表し、最初の期限は7月15日であった。

 

まだ数人の預金者しか払い戻しを受けておらず、金融機関に余力があるのかどうか、大きな懸念が持たれている。

河南省金融監督局が出した通知によると、河南省の村や町の幾つかの銀行の預金者は、7月15日にお金を取り戻す予定だった。

一方、非主流メディアは、これらの支払いを行ったのはほんの一握りの預金者に過ぎないと見ている。

 

又、中国の国営メディアでは、この払い戻しに関する言及はない。

又、香港の非主流メディアは、習近平国家主席にとって安定が最も重視される時期に(鄭州銀行のデモのような)こうした事態をエスカレートさせる事は、少なくとも問題が解決するまでこれらの金融機関に資金的余裕がないことを示している、と考えているようだ。

地方政府の歳入の大部分は土地、特に不動産開発業者への賃貸料であり、多くのプロジェクトが未完成であるため、多くの建設会社が土地を買い直さず、地方政府の歳入に影響を与えている。

そんな中、先日、北京の清華大学教授、鄭玉皇氏が出演する動画がネット上で公開された。

 

その中で、上半期に国内で460万社が廃業し、310万戸の工商が償却され、企業の清算が毎年23%増加し、1076万人の大卒者が重い雇用圧力で社会進出し、8000万人の若者が失業しているので、

 

2022年は中国にとって難しい年になると主張している。

報道によると、住宅購入者のローン返済停止への対応が遅れているのは、都市開発や不動産を直接担当する高官はともかく、成功した不動産開発業者のほぼ全員が中国共産党エリート内の有力一族であり、例えば、中国最大の不動産開発業者の一つ、長江集団の徐家銀、曽慶紅(中共政治家)の姪曾宝宝が直接不動産に従事して金儲けをしているからだそうです。

一般の不動産開発業者は、開発許可を得る為に、各レベルの政府代表に賄賂を贈らなければなりません。

 

中共のトップは、未完成の建造物や不動産の腐敗を調べようとすれば、事実上ナイフを内側に向けなければならないかもしれない。

地元メディアによると、河南省で凍結資金の解除を求める銀行預金者のデモが広がっている中、中国人民銀行(PBoC)鄭州支店の外で白衣の男たちが抗議行動を鎮圧したという。

 

男性は中国人民武装警察部隊の隊員とみられる。

2022年7月10日、千人以上の預金者が国の中央銀行鄭州支店の前に集まり、過去最大の抗議行動を開始していた。河南省の省都である鄭州では、数百人の預金者による抗議活動が数多く行われたが、中国政府は彼らの要請を無視した。