安倍元首相、輸血100単位以上も無念の失血死
2022/7/8 20:05

記者会見で銃撃された安倍晋三元首相の治療の状況を説明する奈良県立医科大学付属病院の福島英賢教授=8日午後、奈良県橿原市(恵守乾撮影)

 

自民党の安倍晋三元首相が8日午前、奈良市で街頭演説中に銃撃され死亡した事件で、搬送された奈良県立医科大学付属病院(同県橿原市)は、午後6時過ぎから記者会見し、銃撃による損傷は心臓にまで及んでいたと明らかにした。

 

死因は失血死で、治療では100単位以上の輸血が実施されたという。

同病院によると、安倍氏は首に2つの銃創があり、間隔は約5センチだった。

 

銃弾は心臓まで達し、心室に穴が開いていたという。

同病院への到着時には心肺停止状態で、輸血と止血のための緊急手術を行ったが、血管の損傷が激しく出血は止まらず、事件から約5時間半後の午後5時3分に死亡が確認された。

 

 

輸血の1単位は、200ミリリットルの献血から作られる量。

病院側は最終的には医師や看護師ら20人以上が治療にあたったことを明らかにし、

 

吉川公彦院長は

 

「非常に残忍な行為だ」

「病院としてはできるだけのことを尽くした」

 

と、沈痛な面持ちで話した。