ドイツ、長期的なエネルギー不足のリスクが高いとして、緊急ガス計画の『第2段階』に移行
2022年6月27日(月) by: イーサン・ハフ

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ドイツは、プーチン大統領が要求したロシアの天然ガス輸入のルーブル建て支払いを拒否している為、現在、ドイツは長期的な供給不足に直面しており、経済が麻痺する恐れがある。

 

ドイツ、ガス緊急供給計画の「警戒レベル」を発動、長期的な供給不足のリスクが高いと判断

ハーベックは以前から、ガス供給不足を防ぐための予防策を講じなければ「冬は本当にきつい」状況になると警告している。
 

ロベルト・ハーベック経済相は、ドイツが今度の冬にガスが不足する可能性を想定し、現時点で緊急ガス計画の「第2段階」に移行することを発表した。

ドイツの緊急ガス計画は3段階あり、ゴムと道路がぶつかると、むしろ急速に進んでいるようだ。

 

ロシアに対抗して大口をたたくのは、経済の生命線であるガスを使い果たすまでは楽しいことだ。

ハーベックは、この問題についての英訳された声明の中で「我々は自分自身を欺くべきではありません」と述べた。

 

「ガス供給の削減は、プーチンによる経済攻撃だ」

いや、必要なものをルーブルで支払う事を拒否するのは、自分に対する経済攻撃だ。

 

特に、国境での問題に対処する為に、そもそもロシアに制裁を課したのは自分なのだから、結局の処、ドイツは何も知らない事になるのである。

ロシアが、ドイツへの天然ガス流入量を、約60%削減した事は既報の通りだが、それ以前は、40%だった。

 

ロシアのガスプロムがドイツへの天然ガス供給を60%削減 - 西ヨーロッパが望んでいた "グリーンエネルギー "の悪夢が始まる
 

このままでは、まもなく100%になり、ドイツは停電になる。果たしてその価値はあるのだろうか?

ハベックはすでに、供給不足を防ぐための予防措置をとらない限り、「冬にはガスの供給が本当に厳しくなる」と警告している。

「我々はこれに対して防衛する」

「しかし、国として」

「これから歩まなければならないのは」

「険しい道でしょう」

 

「たとえあなたが」

「まだ実感していなくても」

「私達はガス危機の中にいるのです」

 

と、ハーベックは英訳されたスピーチの中で続けて述べている。


イタリア、オーストリア、オランダ、ドイツはプーチンに協力するよりも石炭に回帰する

 

「かつてドイツに豊富にあった資源は」

「あっという間に希少価値になってしまった」

 

と、ハーベックは警告する。

「これは工業生産に影響を与え」

「多くの消費者にとって」

「大きな負担となる」

 

と、ハーベックは言う。

 

『外的ショックだ』と。

ドイツの緊急ガス計画では「ガス供給の途絶、又は例外的に高いガス需要により、ガス供給状況が著しく悪化した場合...但し、市場は非市場的措置に頼る事なく、その途絶や需要に対処することができる」場合に、警戒レベルの段階が発動されるとされています。


政府の介入は第3段階まで必要ないが、ドイツはまだそこに到達していない。

 

しかし、特にガスの状況に市場のファンダメンタルズがもはや適用されないと判断されれば、ドイツはすぐにそうなる可能性がある。

その前に、ドイツと欧州連合(EU)の政策立案者は、寒い季節が来る前に手に入る限りの天然ガスを備蓄するための緊急時対応策を考え出そうと奮闘している。

EUは現在、或いは少なくともウクライナ戦争以前は、天然ガスの約40%をロシアから輸入していた。

 

EUの指導者達は、プーチンのウクライナでの「特別作戦」を認めず、ルーブルで勝負することを拒否しているので、ヨーロッパがエネルギー崩壊の危機に瀕していることに早くも気づいているのである。

欧州で最もグローバリストに支配されている国の幾つかは、ルーブルで支払う事でプーチンに協力する事を頑なに拒んでいる為、現在、石炭を燃やす発電所を再稼働させているのです。

 

CNBCによると、石炭は『排出量の点で最も炭素集約的な化石燃料』だという。

突然、温室効果ガスから「世界を救う」ことは、ロシアとNATOの間の政治的闘争に後回しにされている。

 

グレタは何を言うのだろう?