エルサルバドル:ギャングの大量殺戮に対抗する為、非常事態を宣言
2022年3月30日(水) by: Kevin Hughes

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エルサルバドルの議会は、事業閉鎖や公的行事の延期を余儀なくされた記録的なギャングによる殺戮の波と戦う為に、憲法の自由を停止し、逮捕規定を緩和する緊急権を30日間承認しました。

 

 

エルサルバドル、ギャングによる殺人事件に対処するため非常事態宣言を発令

 

      

 

この措置は、3月26日(土)にナイブ・ブケレ大統領が要請し、翌日議員によって可決されたもので、自由な集会への制限の実施、逮捕規則の緩和、通信遮断の許可などを行っています。

 

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警察の発表によると、土曜日には62件の殺人があり、1992年の内戦終結以来、24時間では最も暴力的な事件となった。

新法は、団結する権利を制限し、令状なしの逮捕と通信の検査を許可している。

 



ギャングに悩まされるエルサルバドル、2021年に1,140件の殺人を記録

 

昨年は1,140件の殺人事件が発生し、30年ぶりの低水準であった。しかし、それでも人口10万人あたり18人が殺害されたことになる。

 

昨年11月にも、3日間で40人以上が殺害される事件が発生した。

 


警察によると、エルサルバドル議会が30日間有効の新権限を採決する数時間前に、一連の殺人事件でマラ・サルバトルチャ(MS-13)ギャングのリーダー4人が逮捕されたという。

「私達は、これまで」

減らす為に懸命に努力してきた殺人を」

「新たに急増させてしまったのです」

 

「街頭で犯罪者と戦う一方で」

何が起きているのか

誰がこれに資金を提供しているのかを」

解明しなければならない」

 

と、組織犯罪との戦いや中米諸国の治安改善を公約に掲げ、2019年に当選したブケレ大統領は述べた。

 


国は「捜査官や兵士に仕事をさせ、ギャングメンバーを守る者達の非難から彼らを守らなければならない」と、エルネスト・カストロ議会議長がツイートした声明の中でブケレ大統領は付け加えた。

国際キャンペーン団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのフアン・パピエは、この措置は『特に独立した民主的機関が存在しない国では非常に心配だ』とツイートした。

 


当局によると、MS-13や、Barrio-18等のギャングは7万人のメンバーを抱え、殺人、恐喝、麻薬密売の責任を負っている。

警察によると、最新の流血事件では、サンサルバドルとアフアチャパンの各9人を含む12人が死亡し、その他の殺傷事件もラテンアメリカの国中に広がっているという。

 


2020年4月、コロナウイルスが国中を席巻する中、ブケレ大統領は、3日間で50人以上が殺害された後、投獄されたギャングの為に24時間体制の監禁を強行した。

 

ブケレ大統領は、殺人の多くは獄中から指示されたものだと主張し、対立するギャングに属する囚人達は、連絡網を断ち切る為に同房にさせられると述べた。

 

 

先週末には、同国の刑務所の責任者に対し、ギャングの受刑者を24時間365日独房に閉じ込めるよう命令すると、自身のソーシャルメディアに書き込んでいる。

 

エルサルバドル、殺傷事件で非常事態を宣言
 

ブケレ大統領は、

 

「彼らは中庭にさえ出てはならない」

 

と言い、こう付け加えた。

 

「ギャングへのメッセージだ」

「お前達の行動のせいで」

「お前達のホームボーイは」

「一筋の光も見る事ができないのだ」

 

 


米国はブケレ政権がギャングの指導者と共謀していると主張

 

ブケレ大統領は犯罪者に厳しいように見えたが、保守的なアリーナ党は彼が実際に犯罪者を守っていることをほのめかした。

 

「今起きていることは」

犯罪者を保護した人々の」

怠慢によるものであることを」

「エルサルバドルの人々に」

思い出させなければならない

 

と、同党は声明で述べている。

 


これは、12月に米国財務省が発表した、ブケレ政権がギャングのリーダー達と内々に停戦交渉を行ったとする報告書に言及したものであることは明らかである。

 

 

 

 

 

これは、ブケレ大統領の否定を裏切り、米間の緊張を高めた。

米国は、ブケレ政権がギャングの支援を買う為に、金銭的な利益と売春婦や携帯電話等、投獄されているリーダーへの特権を与えていると非難したのである。

 


この疑惑は、ブケレ政権で最も高く評価されている成果の一つである、同国の殺人率の低下を根底から覆すものであった。

「刑務所に携帯電話や売春婦が?」

「ギャングに金をやるのか?」

「いつからそうなったんだ?」

「日付も調べなかったのか?」

「どうして誰も疑問を持たずに」

「こんな明らかな嘘を吐く事ができるのか」

 

と、ブケレ大統領は、Twitterで非難を浴びせた。

 


ブケレ大統領は2020年8月に地元ニュースサイト「エル・ファロ」がこの疑惑を報じた際、激しく否定していた。

米財務省は声明で、2020年にブケレ政権が

 

ギャングの暴力事件と確認された」

殺人件数が低いままである事を保証する為に」

「サルバドールのギャングMS-13と」

18番街ギャング(Barrio 18)に」

「金銭的インセンティブを提供し」

「ルナとマロキンとのこの交渉過程で」

ギャング指導部今後の選挙で」

「Nuevas Ideas政党に」

政治支援を行うことにも同意

 

と、述べたと、述べている。


アメリカの暴力については、以下のビデオをご覧ください。

アメリカにおける暴力