原発ゼロの福島、10年経っても殆ど放置されたまま
2022年3月6日(日) by: ラモン・トーミーTags: badpollution, Cesium137, contamination, Daiichi Power Plant, earthquake, Fukushima Disaster, Fukushima Hydrogen Energy Research Field, Fukushima Innovation Coast, Fukushima Prefecture, Japan, Japanese resilience, natural disasters, nuclear, Nuclear Accident, nuclear disaster, radiation, rebuilding efforts, tsunami
福島県は、自然災害から10年経った今も、広い範囲で廃墟と化しています。
2011年、福島県は地震と津波に襲われ、大熊町にある原子力発電所が被害を受けた。
福島県は、2011年に地震と津波に襲われ、大熊町を拠点とする原子力発電所が被害を受けたが、地域復興や且つての住民を呼び戻そうとする努力にも関らずず、10年経った今でも福島第一原発事故の影響が残っている。
日本政府は、福島第一原発の事故によって失われた人々や雇用を取り戻す為、復興や除染の取り組みに何十億ドルもの資金を投入しています。
しかし、これらの努力は、人々が原発のゼロ地点に戻ることをかろうじて納得させるに留まって居る。
福島県では、過去10年間に人口が10%減少し、隣接する宮城県の2.5%の4倍にもなっている。
マグニチュード9の地震の後、16万人以上が原子力発電所の周辺地域から避難した。
2021年3月に日本を襲った観測史上最大の揺れは、その後、津波を引き起こし、福島第一原子力発電所を圧倒した。
この大津波により、福島第一原子力発電所の冷却設備が停止し、3つの原子炉の炉心が溶融した。
この事故により、約2万人が行方不明または死亡し、1986年のチェルノブイリ原発事故を抜き、世界最悪の原発事故となった。
一方、福島の幾つかの町では、復興しても元の状況には戻らないと認めている。
大熊町の北に位置する浪江町には、津波で命を落とした住民200人の石碑がある。
強風で原発の放射能が拡散し、全町民2万1千人が避難を余儀なくされた。
2017年、浪江の一部が再開され、元住民が戻れるようになった。
しかし、戻ってきたのは約1,600人で、元の町の人口の1割にも満たない。
調査によると、避難していた人達の半数以上は、最早
戻る積りは無い様です。
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福島は、原子力の過去から、水素発電とロボット工学に未来を見出している
福島県は、原発の瓦礫の中から未来への道を切り開く「福島イノベーション・コースト」を展開しています。
この試みは、クリーンエネルギー、ロボット工学、その他の技術プロジェクトによって、この地域の産業生産を再建することを目的としています。
浪江町の『福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)』も、県の製造業を活性化する為のプロジェクトの一つです。
『福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)』は、以前は新しい原子力発電所の建設予定地であった場所にあり、敷地内には常勤の職員はいない。
第一原発の事故後、2013年に新施設の建設計画が正式に断念された。
その後、この土地は地元自治体に譲渡され、水素エネルギー施設が建設される事になった。
日本の東芝エネルギーシステムズ&ソリューション(東芝ESS)は、福島の水素エネルギーサイトの関係の一社です。
2020年3月のプレスリリースで施設のオープンを発表した。
プレスリリースによると、同サイトは2018年に着工し、2020年末に完成した。
世界最大級の水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」が、福島県浪江町に完成しました。
『福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)』は、再生可能エネルギーを用いて1時間当り最大1,200ノルマル立方メートルの水素を製造でき、電力網の需給に応じて調整できると東芝ESSは述べている。
この水素製造設備は、燃料電池自動車やバス、定置用水素燃料電池システム、モビリティ機器等の電源として使用される予定です。
『福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)』は、福島県、首都圏、その他の地域のユーザーに水素を供給することを目標としている。
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新エネルギー・産業技術総合開発機構の大平英司氏は、水素製造の分野でのFH2Rの重要性をこう説明する。
「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)は」
「現在、世界最大の研究施設です」
「この施設の運転や」
「維持管理等を通じて得られる」
「経験や、データは」
「将来の商業的な導入に際して」
「非常に貴重なものとなるでしょう」
特集:SDGs達成の為の進化するイノベーション 福島から始まる水素社会
福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)は、原発事故から10年経った福島で、復興に向けた大きな取り組みの一部に過ぎず、日本人のレジリエンス(回復力)の精神を反映しています。
福島県の内堀雅雄知事は3月10日、記者団に対し
「日常生活を取り戻す為の政策と」
「新しい未来を見据えた政策を」
「同時に進めて行く事が」
「復興にとって重要だ」
と、述べた。
第一原発事故から10年を経た福島県への影響については、FukushimaWatch.comでもレポートが掲載されています。