偽善:気候変動会議では電気自動車の充電に石炭を使った充電スタンドやディーゼル発電機を使用する予定
2021年10月28日(木) by:アルセニオ・トレドTags: badpollution, carbon, carbon emissions, Climate, climate alarmism, climate change, conference, COP26, deception, electric cars, electric vehicle charging station, electric vehicles, environment, fuel, hypocrisy, power
スコットランドのグラスゴーでは、2021年に開催される国連気候変動会議(COP26)の期間中、各国首脳やその他のVIPを市内で輸送するためのグリーンカーを動かすのに十分な数の電気自動車用充電スタンドがありません。
石炭を燃料とする電気自動車用充電スタンドではなく、一部の車はディーゼル発電機で充電されます。
COP26気候変動サミットは、10月31日に始まり、11月12日までの約2週間にわたって開催されます。
120人以上の各国首脳とその代表団が参加し、2015年のパリ協定と同様に、さらに非現実的な気候政策を約束する予定です。
このイベントの主催者は、VIPたちをグラスゴー市内で移動させるために、英国の自動車会社ジャガー・ランドローバーからSUV「I-Pace」をはじめとする約240台の電気自動車を調達しました。
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しかし、人口約61万人の都市全体では、電気自動車の充電ポイントは250カ所以下で、グラスゴーの電気自動車23台に1台程度の割合で設置されている。これらの充電ステーションは、少なくとも部分的には石炭で駆動されていることに留意する必要があります。
COP26のVIPが使用する240台の電気自動車が到着すると、電気自動車用充電インフラの需要が急増します。
各国の首脳や代表団の車両に常に電力を供給するために、電気自動車はディーゼル発電機で充電しなければなりません。
COP26の広報担当者は、ディーゼル発電機が必要であることは認めていますが、実際のディーゼルではなく、チップの脂肪などの食品廃棄物を原料とする再生可能な水素化植物油を使用することを主張しています。
また「世界のリーダー達には、滞在期間中、電気自動車を提供する」と述べています。
主催者は、ディーゼル発電機の数と市内のどこに設置するかをまだ最終的に決定していません。
しかし、一部の発電機は都市から47マイルも離れた場所に設置されるのではないかという憶測もあります。
COP26の主催者は、電気自動車が排出する二酸化炭素を相殺すると主張しています。
英国政府は「持続可能性がCOP26の中核を成す」と主張しているにもかかわらず、ディーゼルエンジンを搭載したジャガー・ランドローバーのSUVでVIPを移動させる計画を確認しました。
英国政府は、SUVは英国内の既存の車両から調達しており「二酸化炭素排出量を低く抑えることができる」と主張しています。
COP26の広報担当者は、「英国は、イベントの運営に関連するすべての二酸化炭素排出量を相殺する予定です」と述べています。
「私達は、二酸化炭素排出量、廃棄物処理、サプライチェーンマネジメント等、イベントの持続可能性の全ての側面をカバーするISO 20121認証の取得を目指しています。これは、炭素、廃棄物管理、サプライチェーンマネジメントなど、イベントの持続可能性の全ての側面をカバーするもので、サステナビリティコンサルタントと共に取り組んでいます」
広報担当者は続けます。
「COP26はカーボンニュートラルなイベントであり、カーボンニュートラルに関する国際規格であるPAS2060を用いた検証を達成した最初のCOPとなるでしょう」
英国政府とCOP26主催者のこれらの声明には、他の気候変動活動家からも懐疑的な意見が寄せられています。
持続可能な輸送」を目的とした非営利団体「トランスフォーム・スコットランド」のディレクター、コリン・ハウデンは、英国政府を「不名誉なこと」と呼びました。
「政府は、持続可能な交通手段について行動を起こすふりをするのが得意ですが、これは、私達が必要としている化石燃料車からの全面的な切り替えに対する準備が全くできていない事を示しています」とハウデンは言います。
ハウデンは、石炭やディーゼル発電機で動く電気自動車を使う代わりに、グラスゴーの電気バスを使うべきだと主張しました。
COP26は、グラスゴーの展示会場であるScottish Event Campusで開催されます。120カ国の首脳のほか、会議参加者やデモ参加者として約25,000人が来場する見込みです。
このイベントの二酸化炭素排出量は膨大なものになることが予想されます。石炭やディーゼル発電機を使って電気自動車を走らせる以外にも、VIPSの安全を確保するために、大規模なセキュリティオペレーションが行われています。
コードネーム「Operation Urram」と呼ばれるこの警備活動には、1日あたり約1万人の警察官と200頭の警察犬が投入されます。警察官の多くはイギリスから空輸されます。
また、Urram作戦では、イギリス軍と沿岸警備隊が潜在的な脅威に対して厳戒態勢を敷きます。
イベントに参加する世界のリーダーたちの為の宴会には、イギリスの女王も出席する予定です。
このイベントの主催者が、イベント中に排出されるであろう危険な二酸化炭素を、具体的にどのように相殺する予定なのかは不明です。