イスカリオテ・ユダの過ち

 

 

さて、イマヌエルの弟子達がベツレヘムに行き、人々を教えていた。

イスカリオテのユダがイマヌエルを教えに背き、

自分の欲望を満たしていた。

彼はイマヌエルの話を聞く人々を内密に集め、

金、銀、銅貨を集めて、自分の財布に入れ、

生活の足しにしていたのだ。

パリサイ人であった

シモンの息子のイハリオテのユダと云う者が、

お礼を期待して、このイスカリオテのユダの過ちを

イマヌエルに告げた。

イマヌエルは彼に感謝はしたが、何の代価も払わなかったので、

金や銀の財布への欲望に燃えるイハリオテのユダ

復讐を企てた。

イスカリオテのユダは、イマヌエルに伴われて荒野に行き、

三日三晩、正しい事と不正について教えを受けた。

後悔をし、直にイマヌエルに教えに従った。

彼は町に帰ると、自分の財産や、集めたものを、

貧しい人に分け与え、忠実なイマヌエルの弟子となった

丁度その頃、イスカリオテのユダの身に彼がイマヌエルの教えについて書いたものが盗まれるという事件が起った。

イマヌエルは言った。

『イスカリオテのユダよ。よくよくお前に言っておくが、
 私の教えと、私の生活について、お前が書いたものを失ったが故に、
 お前は更に酷い受難に合うであろう。

 2000年後、お前は、パリサイ人のシモンが望む様に、
 
自分に罪のない、

  私への裏切りの罪を負わされるだろう。

 シモンの息子の
イハリオテのユダ
 本当の罪人であり、
 彼は父のシモン同様にパリサイ人であり、私の生命を狙っている。

 お前から
書物を奪ったのは、であり、
 彼はそれを律法学者とパリサイ人に持っていって、
 彼らはそれで私を裁き、殺すに違いない。

 イハリオテのユダは、お前の
書物で70枚の銀貨を得、
 捕吏に私を引き渡すことが出来た時に、

   残りの30枚の銀貨を得る筈である。

 お前によく言っておくが、彼はきっと上手くやるだろう。
 その為に、お前は
罪の無い償いをしなければならない。
 詰り、お前は
殉教者となるであろう。

 私の教えと生活をもう一度書け、
 
2000年経って、

  お前の書物が公開される時がくるだろう。

 その時点で、私の教えは、邪悪な礼拝の為に、
 多くの人々が血を流すであろう。

 つまり、人々はまだ私の教えを信じないし、
 
真実を認める準備がされていないからである。

 2000年経って、
 すぐ、一人の
目立たない男がやって来るであろう。
 私の教えに真実を認め、
 勇気を持って、拡げて行くだろう。

 彼は、既成の礼拝や、
 私についての間違った教えの弁護者達に、
 呪われ、嘘つきとして扱われるであろう。

 イスカリオテのユダ、お前は
その時点まで
 私への
裏切り者として、罪は無いのに辱しめられ、
 罰を下されるであろう。

 しかし、その事に拘ってはいけない。
 
真理の教え犠牲を伴うからである。
 詰り、犠牲が払われなければならない。

 
人間は、その心と知識において、全きものではなく。
 非常に
沢山の罪過失を負っており、
 それを通して、
学び知識と知恵を集め
 そして
真実を知るのである。

 全てはそうなる。
 人の中に
達成された真実の知識は、
 
豊かな収穫を得る。

 私の教えと生活をもう一度書け。
 それは伝え続けられ、真実の実を結ぶ。


 来るべき時まで、私のそばに従い、
 自然法則の教えと、
 それを通して創造の根源の掟に関する、
 私の教えの
記録者として、
 
責務を忠実に果たしなさい。

 どんな意志も、その掟の中で明らかになっている。
 創造の意志より大きいものはない。

 創造の掟は、昨日も今日も明日も明後日にも、
 
全ての時代に通用するものである。

 だからその掟は天命でもあり、
 起らなければならない
 
将来の事物に対する予定でもある。』