使徒の召集

 


そこで、イマヌエルは12人の弟子を呼び集めて、

全ての病と災いを追い出し、癒す為の、

汚れた霊を統制する知識を与えた。

12使徒の名前は、次の通りである。

ペトロと呼ばれたシモンと、その兄弟のアンデレ。
ゼベダイの子ヤコブと、その兄弟ヨハネ。

ピリポとバントロイ、トマスと収税人マタイ。

アルパヨの子ヤコブとタダイ。

カナンのシモンとイスカリオテのユダ。

このユダはイマヌエルのそばに居た、

読み書きの出来る、唯一人の者だった。

イマヌエルはこの12人を送り出すに当って、彼らに命じて言った。

『 イスラエルの道に行くな。
  律法学者やパリサイ人の所にも行くな。
    むしろ、サマリア人の町へ行け。
    そして世界中に散らばっている異教徒の所へ行け。

    私が去った時、
   
異教徒知識の無い者達の所に行きなさい。
    彼らはこの世に、
死と流血をもたらすであろう
    イスラエルの家に属していないからである。

    行って、次のことを説いて言いなさい。
   

   「自然の掟創造の掟であり、
     
人の霊の力は、生命を具現する 」


    病人を癒し、死人を蘇生させ、
    ライ病患者を清め、悪霊を追い出しなさい。
   
ただ
で受けたのだから、ただで与えるがよい。

    帯に金、銀、銅貨を入れて行ってはいけない。

    旅行の為に、食物、飲物を着物を入れる
    大きなカバンを持って行ってはならない。
   
最小限に必要なものを持って出て行きなさい。

   そうすれば、
途中で食べる事も出来
   
身を清めて、別のものを着る事が出来るからである。

 決して沢山運ばない様に、自分自身にも
負担であるし、
 
追剥に犠牲者として歓迎されるだけである。

 更によく考えよ。
 それぞれ、
どの仕事も、
 貴方がたが
報酬を受けるに値するものである。
 だから
熱心に説き知識を教えなさい。
 そうすれば、貴方がたは
何一つ事欠かないだろう。

 どの町、どの村に入っても、そこで誰か相応しい人を知り、
 そこを立ち去るまで、その人の所に留まれ。

 家に入ったならば、
挨拶をしなさい。

 そして、その家が相応しいものであるならば、
 貴方がたの祈り平安がその家にやってくるであろう。

 
相応しくないならば、
 貴方がたの祈った平安は、あなた方に戻ってくるだろう。

 貴方がたを迎えもせず、言葉を聞かない者がいたら、
 その家や町から
立ち去りなさい

 そして、貴方がたの足から塵を払い落としなさい。

 よくよく、貴方がたに言っておくが、
 その様な場所では留まらない様にしなさい。   

 人々は
不信仰で、悪意を持っており、
 真実の言葉や、知識を理解しないからである。

 この様な場所からは
逃げなさい
 人々は自然に背反しており、
 創造ではなく、
神聖な場所や、偶像や、神を崇拝し、
 従って、あなた方の説く掟にも従わないからである。

 この様な場所からは逃げなさい。
 彼らはあなた方の生命を狙うだろう。
 何故なら、彼らは自分達の間違った教えを

 捨て切れないからである。

 この様な不信仰な者からは逃げよ。
 あなた方は
真実と知識の為に

 生命を失うべきではない

 どんな掟も、
 あなた方にその様な事は要求していないし、
 その様な無思慮を認める事もしない。

 よくよく言っておく。
 それにも拘らず多くの人々は死に、その血が砂に流されるであろう。

 それは後に、私の
教え誤って教えられるからである。

 それは
律法学者や司祭の頭脳が作り出したもので、
 私が
一度も説いた事のないものである。

 彼らは彼らの
間違った教え
 人々に信仰させる事によって、
 人々を自分達の
支配の下に置き、
 彼らの
財貨や財産を略奪する。

 私の知恵と知識の教えを、
 
誤った教義にしてしまった人々の血が流される時、
 
誤った信仰を持ち、そそのかされて、この誤った教義を信じ、
 私のものではない教えを主張している
人々の血が流される時、
 
世界中でうめき声や歯ぎしりが起るだろう。

 多くのこれらの間違った信仰をする者達は、
 
不信仰であり、霊の力と知識否定するが故に、
 世界が果てるまで、
安らかさには至らない

 
イスラエルの人々がそうである様に、

 自分の生命を捨てるのである。

 私はよく言っておく。
 イスラエルの民は
決して特別な民族ではない
 殺人と、略奪と、烙印によって苦から生きている。


 策略と殺人によって、彼らは避けるべきであった侵略戦争で、
 この国の所有物を持ち去り、自分達の最も良い友人達を
 
野生の獣の様に殺したのである。

 イスラエルの民は、世界が果てるまで呪われ、
 そして決して安らかさを見出す事はなかろう。

 私があなた方を異教徒の地に送り出すのは、
 羊を狼の中へ送り出す様なものである。
 だから、
蛇の様に賢くハトの様に素直であれ

 人々に注意しなさい。
 彼らは裁判所に貴方がたを引き渡し、会堂でムチ打つだろう。

 又、あなた方は、王侯や国王の前に、

 私の教えの為に引き出されるだろう。
 これは彼らと異邦人に証をする為である。

 逃げる事が出来なくて引き渡されても、

 心配しないがよい。
 あなた方の
霊の力は貴方がたを見捨てはしない
 あなた方の知識は、言うべき事を教えてくれる。

 
語るのは、あなた方ではなく、
 知識を持った、あなた方の
霊の力だからである。

 そして、あなた方は私の教えの為に、憎まれるに違いない。
 しかし、
最後まで屈しない者は偉大である。

 一つの町で迫害されたなら、他の町へ逃げなさい。

 全く努力しても、イスラエルの町を廻り切れない時、
 よく言っておくが、世界が終るまで、イスラエルの人々と共に、
 あなた方にも、終わりはやってこないのである。

 使徒は、師以上の者ではなく。
 僕はその主人以上のものではないからである。

 
使徒は師の様であり、
 僕は主人の様であれば十分
である。
 もし家の主人が、ベルゼルブと云われるならば、
 その家の者は尚更、どんなにか悪く云われるであろう。

 イスラエル人の家では用心しなさい。
 それは膿を持った潰瘍の様なものだからである。

 又、彼らの前で恐れないが良い。
 覆われているもので現れてこないものはなく、
 隠れているもので、知られてこないものはないからである。

 私が暗闇で言ったことを、

 明るみで語れ。

 耳に私語(ささや)かれた事を屋根の上で云い広めよ。

 
陰口を叩く者を恐れるな
 しかし、
身体と魂を殺すものを恐れよ

 地上に平和をもたらす為に
 私がやって来たと云ってはならない。
 私は平和をもたらす為にやって来たのではない。

 そうではなく、

 人間の中に住む、
霊力を知る剣を持ってきたのである。

 私は
知恵と知識をもたらし、
 息子をその父に対して、娘を母に、嫁を姑に、
 僕を主人に、市民を当局に、信者とその司祭に対して、
 
いきり立たせる為に、やって来たのである。

 人の敵は各々の家の同居人であろう。

 真実の道は広く、知識と知恵はゆっくりと浸透していくであろう。

 霊の真実が人々に浸透するまで、

 暗い時代は何百年、何千年も続くであろう。

 
不信仰無知な人々は、
 知識ある者に
憎しみを表すだろう。
 彼らは
迫害し、敵意の種を蒔くだろう。
 それ故に律法学者や司祭や当局もそうである。』
と。