カペナウムの隊長




イマヌエルがカペナウムに帰って来た時、

一人の隊長が寄って来て、訴えて言った。

「主よ、私の僕が寝ており、中風で酷く苦しんでおります。
 主よ、私は貴方の新しい教えを聞きました。

 そして私は、人間の霊は真実の知識によって

 奇跡を行う事が出来ると言われた貴方の知識を信じています」

イマヌエルは言った。

『行って、直してあげよう』

隊長が答えて言った。

「主よ。私は貴方を私の屋根の下に迎える価値の無い人間です。

   ただ、言葉を下さい。そうすれば私の僕は治ります。

  私もお上のもとにいる者ですが、私の下に兵卒がいまして、

  私が「行け」と言えば行き、他の者に「来い」と言えば来ますし、

  又、僕に「これをせよ」と言えばしてくれます。」

イマヌエルはこれを聞いて驚き、ついて来た人々に言われた。

『よく聞きなさい。
   私はイスラエルの誰にも、これ程の信仰を見た事がない。

  なお言っておくが、
  人々が東から西から南から北からやって来て、
  私の教えを理解し、知識の中の知恵を知るであろう。

  しかし、 イスラエルの子らは外の暗黒に追い出されて、
  泣き喚き、歯ぎしりをするであろう。

 
イスラエルの間違った教えは、
 
今後1000年の間殺戮を繰り返すであろう。

  この間違った権威による教えと、ユダヤの律法から転じよ。
  人類の流れを滅亡されるからである。

  イスラエルは
選ばれた人種であると信じているが、
 
決してそうではない。
  掟の神秘を知らない、異教徒よりも背反し、不信心だからである。』

そしてイマヌエルは隊長に言った。

『行きなさい。貴方の信じた通りになる様に。』

丁度その時、彼の僕は癒された。