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星まで眠る真夜中に
月の魚は何してる


遠い故郷の夢を見て

雲の波間を泳ぐのか



それとも

浜辺に光る貝がらの
桜の色に恋をして

やさしい唄を贈るのか




浜辺に落ちたその唄は

桜の貝に届くだろう



やさしく

やさしく届くだろう





いずれは皆んな命終え

砂へと還っていくんだよ



それまで皆んなそれぞれの
旅路を歩んでいくんだよ





月の魚は
遠い故郷の夢を見て

一粒涙を落としては

一息
静かについている




やさしい恋の唄は


浜辺の貝をそっと包み

海の底へと運ぶだろう




海の底で貝がらは
きれいな真珠になって


やがては
夜空へ昇って行って


小さな星になるんだね





星まで眠る真夜中に
月の魚は何してる

遠い故郷の夢を見て
雲の波間を泳いでる