どうしよう


何が?


んー?すごい一大事


へぇ、どーしたのさ


俺、お前の事…すげー好きみたい


なッ!?


大好き


バカ、恥ずかしいんだよ!


いいじゃん、急に思いついたんだから


言うんだったらもっと他の場所で…


だって…





─今すぐあなたに伝えたかった─

な、何…?ジロジロ見て


ん?ただ、美味しいかな?って


うん、美味しいよ


!、あ、ありがと


え…ちょっと何照れてんの?


いや!だ、だって真面目にそんな事言うから…


自分から聞いたくせに


真面目に返してくるなんて思ってなかったんだよ


へぇ、でも…美味しい物は美味しいんだから、しょうがないだろ?


馬鹿…この天然タラし


なんで褒めたのに貶されんのさ


うるせー、黙って食え


はぁ…何なんだよお前は


─キミの作る物なら─
    食べる物なら─



『…、俺…この仕事を辞めたい』

「どうしたのさ、急に」


ポツリと呟かれた言葉に驚いた

『疲れちゃった…』


震えるような声で喋る彼を見ると、そんなにも追い詰められていたのかと不安になる


「そんなに嫌?」

『俺には向いてない』

「辛いのが嫌?」

『誰だって…きっとそうだ』





「僕が、嫌い?」

『……』

最後の質問に、思わず目をぱちくりとさせて彼は驚いた

「僕が嫌いになった?」

『それは…』


ぐっと息をのんでこらえた言葉を隠すように出てきたのは

『……嫌い、嫌い…だ』

「嘘を言うのがそんなに辛いなら言うな」

ぽたぽたと泣き出す彼の頬に手をあてて、涙を拭う

「嫌なら辞めればいい、だけど…僕の側からいなくなるのだけは許さない」

『…』

「勝手は許さないよ」


ぎゅっと抱きしめて
体温を確かめた


今にも消えてしまいそうなほど儚い彼を逃がさないように

『大好き』

「うん」

『大好き…』

「知ってるよ、それぐらい」

『嫌いなんて言ってごめんな』


「僕を好きでいてくれる気持ちがあるならそれでいい」


それで

いいから