Lizzieyzy(エンジン、PDA関連) | hope366のブログ

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囲碁関連の話題を中心に書いていきたいと思います

Lizzieyzyの「说明文档」フォルダの中の「集成引擎和权重说明.txt」の内容を日本語でまとめてみました。

 

エンジン関連

・ Lizzieyzyで使用されているKataGoは公式に配布されているものではなく、特定の変更が加えられたものです。ソースコードについては下記のリンク先をご覧ください。

https://github.com/yzyray/KataGo

 

 

・ Lizzieyzyにはデフォルトで2つのエンジンが搭載されています。

エンジンNo.1はKataGo-v1.10.0のOpenClバックエンドです。
エンジン2は、KataGo-v1.10.0のTensorRTバックエンドです。

公式配布のTensorRT版KataGoは読み込みにかなり時間がかかりますが、LizziyzyのTensorRT版KataGoは下記のPRにより読み込み時間が大幅に短縮されています。

 

https://github.com/lightvector/KataGo/pull/556

 

・ エンジンの他のバージョンが必要な場合は、下記のリンク先からダウンロードできます。(異なるエンジン間の違いについての公式な説明があります)

 

https://github.com/lightvector/KataGo/releases


・ weightは下記の分散トレーニングウェイトを使用します。

kata1-b40c256-s10150379520-d2474366098.bin.gz

 

PDA関連

PDAとはアグレッシブモードに関するパラメータです。Lizzieでの分析に関してこれまでは固定PDAしか使えませんでしたが、Lizzieyzyでは動的PDAも使えます。

エンジンコマンドの末尾に半角スペース1つ分空けて、次のパラメータを追加します。
-override-config "enableDynamicPdaInAnalyze = true"

↓こんな感じです。

この変更により、コミの変更やパスによる置石の追加で動的にPDAの値が変更されるようになります。

 

また、設定ファイルでの動的PDAか静的PDAかに関係なく、GTPコマンドで動的/静的モードを切り替えることができます。GTPコマンドを入力するには、キーボードの「E」でGTPコンソールを表示させます。

 

 

赤枠のところにGTPコマンドを入力して「Enter」または右の「Send」をクリックすると実行されます。

 

新しいコマンド:pda [space] [number]

 

例:pda 1.5
PDAが1.5に変更され、PDAは動的に変更されなくなります。

例:pda 0
PDAが0に固定されて動的に変更されなくなります(PDA 0とはPDAが無効と同じことです)

新しいコマンド:dympdacap [space] [number]

 

例:dympdacap 0.04
動的PDAの係数値を0.04に変更して動的モードに入ります。初期PDA値はコミや置石の数に応じてすぐに計算されるため、中盤や終盤で変更することはお勧めしません。

例:dympdacap 0
動的PDA係数値が0に変更されます。動的PDAをオフにしたのと同じことで、固定PDAモードになります。

新しいコマンド:getpda [space] [number]

効果:現在のPDA値を取得します。

 

新しいコマンド:getdympdacap
効果:現在の動的PDA係数を取得します(0の場合、動的調整はありません)

その他の新しいGTPコマンドの説明
setpolicy 座標値(分析オンの状態でのみ有効)

例: setpolicy c10 0.2
c10の位置のポリシー値が0.2ポイント(碁盤上の表示は20)に変更されます。

 

setmaxpolicy 座標値(分析オンの状態でのみ有効)
例: setmaxpolicy c10 1.1
c10の位置のポリシー値が現在の盤上での最大ポリシー値の1.1倍に変更されます。

 

clearpolicy 手動で設定したポリシー値をクリアします 。