「困っている人」を読了。


著者の置かれた立場は過酷である。


日本は先進国とはいっても、弱者に対する

セーフィティネットはお粗末なものである。


利用できる制度があったとしても、それに

当てはまらなければその人の状態がいかに

悲惨であっても救われないのである。


例えば繊維筋痛症。

この病は耐え難い痛みに襲われることが多く

生活を営む上で大きな困難を伴うにも関わらず

難病指定されていないため、公的支援を受ける

ことができない。


病態をみないで支援の方法を作らないのが

この国のやり方。

多分できるだけ政府の支出を増やしたくない

ということでこういうことになるのだろう。

弱者は救われないのである。


ただ、この著者は運がよかったと思う。


たまたま良い医療チームと出会えた。

両親が疲弊しながらも資金面で支えることが

できた。

周囲にある程度頼れる人達がいた。


多分このことなくして著者が現在の状態を

維持できるとは思えない。


逆に言えばそれがなくては生活は維持できない

のである。


そういうものを確保できない悲惨な状況の患者

さん達が地方には数多くいるだろう。


病気の発病なんて、何時、誰に起きるか分

からない。

そのことを考えると恐ろしい。


金があれば快適なケアとかがあるかもしれない。

やはりの世界も弱肉強食、地獄のさたも金次第か。


困ってるひと/大野 更紗
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