パリオートクチュール協会の正式メンバーとして名を連ねるステファン ローラン(Stephane Rolland)は、前回に引き続きパリ16区のトロカデロ広場のシャイヨ宮にランウェイを用意した。
今回のコレクションでは中国の古典的書法や華服、日本の着物や折り紙など、オリエンタルな文化にヒントを得たクチュールが発表された。
そのテーマに沿うように、ファーストルックやキーピースは中国人トップモデルのリウ・ウェン(Liu Wen)が選ばれた。また全体のコレクションのミューズとして、80歳の現役スーパーモデルのカルメン・デロリフィチェ(Carmen Dell’Orefice)の名が挙げられている。
書道の止まることのない力強い墨の線から得たインスピレーションが、ステファンの手によって漆黒のサテンや、折り紙のようなガザルやオーガンザの生地を用いたドレスへと変貌を遂げた。
またパープルやイエローなどの発色の良いドレスに、ブラックのベルベット素材が美しいグラデーションをつけていた。
プラストロンやベルトの素材には、鋼鉄や黄鉄鉱、クリスタルガラスが使われており、マリア・ぺルゲイ(Maria Pergay)のデザインを共鳴させた本物の彫刻がドレスを華麗に飾った。
ドレスのフォルムはタテのラインを強調するように長くスレンダーに作られ、またヒップに丸みを持たせて膝元をしぼったマーメイドの形が多く見られた。
テリー・バーバー(Terry Barber)率いるMACチームによるメイクは、スモーキーなアイカラーにパープルのリップがのせられ、エキゾチックな雰囲気をより際立たせていた。
公式サイト : http://www.stephanerolland.com/