日に日に寒さが増し、各地で落葉の季節。
“木の葉が落ちてから、芽が出るのではない。下から芽が出る勢いにこらえきれず、木の葉は落ちるのだ”――吉田兼好は『徒然草』に記した。
そう考えれば、哀愁漂う晩秋も、また違って見えてきますよね。
チェコの作家カレル・チャペックも、木が秋に裸になるのは、枝々に、爆音とともに躍り出る春をつくっているからだ、と言った。
そして、視線を地上でなく、根の伸びる地下へと向けた。「自然はワイシャツの袖をまくり上げて、下にむかって育っているのだ。両手に唾をつけて、いっしょうけんめい土を掘っているのだ」(小松太郎訳『園芸家12カ月』中公文庫)
四季は巡る。。。
地球の律動に思いを寄せ、人生を重ねてみれば、冬とは休息や“死”の時というより、芽を育み、根を伸ばし、次の成長へ出発する準備の時。
って、考えると、、、
春を待つのではなく、冬を春へと変えてゆく、、、花の艶やかさ、葉の青さを支える「根」の尊さを知る人なんだと思う。
今日も1日、根をのばし、枝を伸ばし、、、