Deathtopia/AUTO-MOD
再発盤ってことで買ってみた。
オンタイムで本作を手にした者の当時の素直な感想としては、『世紀の駄作』としてしか受け止められず、非常に苦手な作品となり永い間封印していました。
だって今世紀(20世紀だけどf^_^;)最高傑作『レクイエム』の次のアルバムがコレですよ!
駄作はちょっと言い過ぎだけども、物凄く困惑しましたよ。
今聴けばちゃんと作り込んでいることは理解出来るんですが…当時はそこまで考えも想像も及ばず、浅はかですいません。
要するに、H氏が制作に関わっていたにもかかわらず、H氏のポップセンスが封印され、アンダーグラウンドの質感のみが強烈に色濃く残ってしまっているように感じて非常に困惑したんです。
レクイエムの後だけにH氏のポップセンスとGenet氏のアンダーグラウンドセンスがぶつかり合ってそりゃもぅとんでもないサウンドを期待していただけに肩透かしを喰った感は否めなかったんです。
んが、しかし!
高音質のお陰か?
自分のセンスが漸く本作に追いついたのか?
当然後者だと思われますが、『これは日本アンダーグラウンド史に燦然と輝く世紀の大傑作だ!!!』と今なら世界の中心で大声で叫ぶ事が出来ます!
最高だ!!!
言うなれば宇宙誕生の瞬間のような煌めきに満ちている!!!
本気でそう思える。
当時は正直あんまりよく分かんなかった…今でもよく分かっていないんですが…曲間に挟まれる寸劇が今はとなっては曲の導入部としては凄い効果があって曲が更に盛り上がるよね。
◆神々の恐れ⇒Out of the darkness
◆愚話⇒Deathtopia
この2つの流れは俺的には本作のハイライト。
後はやっぱり【Legacy】は名曲だなぁ。
こういう時間軸も国も超越したGenet氏独自の世界観がある曲/歌詞が好きです。スケールも壮大。
♪ノアの方舟はもう二度と作らないのさ~
のパートで俺昇天!!
タイトルナンバーの【Deathtopia】はエスニックテイストもある曲調も好きだけど特に歌詞が大好き。
とっても耽美的だし、幻想的だし、ロマンもある。光を避けてさ迷う者達の最後に行き着く楽園が歌われている曲なのにそこにはとてつもないロマンに満ちている。
他に短い曲の佳作だけど【悪魔のささやき】も凄く良い曲なんだよなぁ~。
これも歌詞が良いんだよ。
♪駝鳥のようにお尻を振ってダンス
過激な歌詞が続くなかでこういうちょっとシャレがきいている歌詞を挟み込まれるとハッとしてグィっと引き込まれます。
その引き込まれたまままた続きを聴き進められます。
ただこの曲ってライブでは恐らくプレイされていないんじゃないかな?全てのAUTO-MODのライブに行っていたわけでもないから確定はできないけどね。
でもこういう曲も聴き逃せないところもAUTO-MODの侮れない一面だと思う。
この後に解散を掛けて活動を活発化させていく中で特にAUTO-MODのファンクラブ(TCC)に向けて発信されたのは、Genet氏自身によるますます強固な思想の下Deathtopiaを超越する幻想国家【EASTANIA】建国宣言に至る訳ですが、それは最早『AUTO-MODがバンドである』という事実すらも越えてしまった感すらあったんです。受け手にしてみれば。
解散間際は要するにエンターテイメントじゃなくなってきたわけですよ。
いやいや!かなりの精度のエンターテイメントだったんだけど俺は子供だったしさ、気持ち的にはソレじゃ済まされなくなってたんですよ。
だからライトライブは異様な雰囲気だった。もうあんなライブは体験出来ないんじゃないかな?
ライブですらなかったかもね。むしろイニシエーション/儀式でした。
Genet氏はある場面では王国の王となり、またある場面では儀式の生け贄となり、またある場面では娼婦になり、またある場面では1人のPUNKSとして暴れまわり…etc.と、あの夜はライブの名を借りた総合芸術であったと今でも思っています。
当時の状況下ではとてつもない規模でのラストコンサートを行い、終焉を迎えて華々しく散っていった訳ですが、その後復活を遂げるも何度となくメンバーチェンジを繰り返しつつ、しぶとく活動を続けて自ら【見せ物小屋の座長】と呼び今なお続くイベント【Tokyo Dark Castle】を主催するそのバイタリティーは凄まじいものがあると思うし、当時俺が(誰もが)想像もつかなかった【世紀末を生き残ってしまったポジパンの方々の未来の姿】を見せ続けてほしいと思っています。
願っています。
例えそれがどんなに醜い姿であっても…です。
いや、むしろ老いて醜く変わり果てた姿になっても尚、大女優のように堂々とステージに立ち続けてもらいたいし、俺はそれでもAUTO-MODを必ず見届けますよ。
P.S.:前にも書いたかも?ですが、俺はAUTO-MODのファンクラブ【TCC】の会員でした。
会員限定ライブも行ったし、ラストライブは先行入場してリハーサルから参加しました。
