2012/2/18 見田村千晴、吉村かおり@恵比寿駅前バー | 音楽偏遊

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隠しタイトル「××××(某おでんだね)」笑@恵比寿駅前バー
出演:吉村かおり →見田村千晴
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昨年3月15日、ここ恵比寿駅前バーで開催予定だったツーマンが震災の影響で中止になった。2人の組み合わせは珍しく、予定に入れていた人も多かったことだろう。あれから11ヶ月。その振り替え公演がようやく実現したのが今夜だ。

イベントタイトルな明かすな、との見田村姫のお言葉なので敢えて秘す。といっても、昨年3月15日にそのタイトル公表してたけどね(笑)

こじんまりとした恵比寿駅前バーは定員がMAX30人。30人入れたら本当にギチギチだけどね。2人がそれぞれ15人分ずつ、吉村かおりはチケットを販売、見田村千晴はネット予約を受けつけ。すぐに予約一杯になると思い、早々にミタム予約を入れておいたが焦る必要なかったみたい。前日まで予約OKでした。

そんな人でいっぱいとなったバーの一角に据えられたキーボードで、まずは吉村かおりの弾き語りスタート。

まあびぃやムラッチ不在の一人きりのためか、「おもちゃ箱ポップス」をうたう彼女にしてはしっとりとした歌いっぷり。それでも、彼女にしか出せない不思議な魅力が今夜も健在。夢かうつつか、白昼夢のような世界観で楽しませてくらた。

【セットリスト】
1)あざやか世界
2)夜よ明けるな
3)それゆけソレイユ
4)ネオ白昼夢
5)海月
6)風
7)野うさぎかける
8)君のあした

ところで「それゆけソレイユ」って、こんなにスローなバラードだったかな?「あざやか世界」の出だしからそうだが、テンポがどの曲もいつより遅い感じがする。これは、自分の感覚がずれてるせいなのだろうか。

MCで初めて知ったが、驚いたのは吉村かおり、見田村千晴と会うのはこれが2度目とか。てっきり、もっと頻繁に出会っている気がしていた。ミタムは、ヒグチアイや木下直子らとは何度も一緒していたと思う。吉村かおりは、当然、小番長大先生や木下姉とは懇意。それでも、繋がってなかったそうだ。

そのため、精神的な距離感が「見田村さんとは『遠い』」発言も(笑)ま、こうして何度か一緒しているうちに親しくなるのでしょう。

ちなみに彼女たちが始めて出会ったのは、2年ほど前の7th floorランチライブで、北村瞳、北村綾子らとの対バンだったそうだ。全員、苗字に「村」がつく村仲間だねとその日、盛り上がったそうだ。


後半戦は見田村千晴。

相変わらず、鋭い目線、厳しい表情、帽子はなし。そして、空気をぴりりと引き締める、きれいな声で歌い始めると同時に緊張感を作り出す。やはり、見田村千晴はいい。

1)渋谷駅東口歩道橋
2)寄り道
3)エピローグ
4)紙とペンだけこの手にあれば (on pf)
5)始まり (on pf)
6)?いす取りゲーム(new)
7)明日がバスに乗って
8)青

今夜、特筆すべきは、彼女も7th floorで3年ほど前に開いた初ワンマン以来という、キーボード弾き語りを、なんと2曲も披露してくれたことか。

「紙とペン~」だけなら、どこかたどたどしい歌い方の曲に合っていたが、なんと「始まり」まで弾くとはびっくり。さすがに慣れぬ鍵盤に苦戦しており、いつもはあれほどクールな彼女が、ミスして照れ笑いを浮かべたりしながら、手に気をとられ歌詞を間違えたりする姿がほほえましかった。

それでも、2曲目となった「始まり」の途中からほとんどマイクの位置を気遣うのをやめて必死で弾きながら歌うようになって、ようやく彼女らしい力強い声が戻ってきた。鍵盤にもこれから挑んでいくそうなので、今後の上達ぶりをチェックするという楽しみもできましたね(笑)

そして、新曲の「いす取りゲーム」?がまた激しい。On The Stageのようなマイナーなビートで始まり、言葉をたたきつけていく。音譜私はただ負けたくないだけ 解き放ったこの足で行けるのはどこまでだろう なけなしの愛をはたいて残るのは何だろう  私にしかできないことなんてないだろう  わからないなんて言わせない音譜詩が、びゅんびゅんとぶつかってくる。彼女ならではの強さがそこにある曲だ。

最後は「青」。やはり、この曲は彼女がメジャーに進むんだなと納得させるクオリティ。いい曲じゃ。

盛大なアンコールの拍手を受けて、吉村かおりと共に登場。てっきりコラボと思いきや、あらかじめアンコールはそれぞれ1曲ずつ歌うことにしていた様子。

まずは吉村かおりが「あなたの中で目がさめる」。やった、かおりぃの曲ではこれが一番好きなので、嬉しい。

続いて見田村千晴。「マイク外して歌っても大丈夫ですか?」と聞いた時にピンときた。アンコールでオフマイクといえば、そうあの曲しかない。案の定、「ラブソング」だ。彼女のアンプラグドなラブソングは、何度聴いても絶品。それを、ここの客席と距離のないステージで、聞けるとは。やはりすばらしく感動的だった。

今夜の2人の取り合わせ、今後、熟成させればより面白いことになるのかな。楽しい夜でした。

この後、南青山Red Shoesにノーサレーナを見に行くという選択肢もあったが、さすがにそれはオールナイトになるので止める。レイ奈のライブ、2度続けて見れず残念だ。