この日の出演は、谷口深雪、木下直子、BlueBlue、伊藤サチコと、いずれ劣らず脂がのった女性ボーカル4組。どんな出演順かがまず注目。この日は、事前情報によるとブルブルと木下直子がバンド、サッチャン、谷口深雪がソロでピアノ弾き語り。最後はバンドで盛り上げるか、貫禄でサッチャンかなど考えていると…。
1組目に登場したのがブルブル。ドラムこたろう、ベースえのちゃん、ギターを加えて、いきなり全開のノリノリ。グラフィティでこんなに音を出していいの?という音量で、疾走感溢れるステージ。音に負けない愛ちゃんのボーカルと歌う姿がまた格好いい

1)夜に咲く太陽
2)Birthday(新曲)
3)光
4)夜を越えて
5)少年時代
6)その風にのって
新曲のバースデイがいい感じ。グルーヴ感あり、歌詞もまっすぐで。光も、バンドでノリノリバージョン。
そして、今宵一番良かったのが、少年時代。「好きな人がいました・・・」と語りから入ったこの曲、歌いこむほどに、この曲は良くなっていくね。しかし、好きな人が、という言葉に少々喪失感を感じ、その後「届いているでしょうか、これは恋でしょうか~」というところで愛ちゃんと視線が合っただけで、ドギマギしてしまった。俺もいつのまにか、立派な愛ちゃんファンになってるなあ。
今夜は伊藤サチコさん目当ての客が一番多いと思われるなかで、このブルブルのロックなステージはどう写っているのかな。ブルブル初めてでも、ガツンと強い印象残せたと思うけど。
彼女たちは今年すでに2度ワンマンをやっているが、11月29日(月)に3回目のワンマン開催が決定。渋谷Ocrestだ。この件、さらに後ほどビックリな追加情報も。それは別の出演者のところで詳報するよ。
2番手に登場したのが谷口深雪。
最近、彼女を見る回数が多いが、それは彼女がここのところライブの回数をかなり増やしているからか。彼女も11月6日(土)に天窓スイッチでワンマン開催が決まっており、そこに向けて集客・宣伝に力を入れているのだ。驚くべきことに、なんと彼女、東京でワンマンやるのは初めて。あ、これ前にも書いたかな。かなり力が入ってきてるのは、彼女のステージを見れば一目瞭然。かなりいいのです。
ちょっと曲名が分からないのだけど、最近よく歌っている「地に足をつけて~」といった歌詞の曲でスタート。これで一気に彼女のペース。いつも書いているけど、谷口深雪独特の世界観があって、まるで青い光がキラキラとはるか天上にきらめく、深い海の中にいるような、静寂とうねりに身が包まれる。
その後、「始まりの色」(これも彼女を代表する良い曲だよねえ)、「彼方」(今、彼女が一番大切にしている曲という)、「こんな2人?」などを歌って、最後は僕のお気に入りでもある「Melody」で彼女らしいステージ。かすれていながら、力強く深みのある彼女の声が、耳に残る。激しくないのだけど印象的。ワンマンにもお客さん集まるのではないかな。
3番手が木下直子。
サポートには、Blue Blueと同じ、ドラムこたろう君とベースえのちゃん、いつものギター洋平君の3人で、木下直子にしてはガンガン音を鳴らしてノリの良いナンバー。
1)私を守るもの
2)愛の始まり
3)空中ブランコ
4)赤い靴のワルツ
5)不必要なもの?
6)ナナイロナミダ
7)砂の花
8)生きとし生けるもの
いきなり「私を守るもの」とは驚き。終盤にもってくることが多い、スケールの大きいこの曲を一番に歌うということは、この後、どんな展開があるのかと期待が膨らむ。彼女の言葉を借りると、中盤の構成は「木下直子のもっともダークな一面をお見せしました」という、アコースティックではあまりやらない激しい曲が並んだ。それが、結構似合ってる。
ブルブル愛ちゃんが好敵手と呼んでいましたが、このボーカリストとしてのパワーは本当にブルブルに引けを取らない。たおやか、おおらかと形容されがちだけど、芯の部分にあるこうした激しさや強さが木下直子の魅力なのだ。
そして、彼女からもワンマンの告知あり。なんと、11月28日(日)に渋谷O-crest だ。ブルブルと同じ会場で、その前日に開催。しかも、ドラムとベースのサポートメンバーは、両日出演するというから面白い。2人は28日は機材をそのまま置いておくという。まさに2DAYイベントの赴き。この日から二組ともチケットを発売したが、同じデザインで色違い。仲が良いこと。これは二日間とも行かねばなあ。
そして、ラストは伊藤サチコ。
直子ちゃんがバンドでやった後、一人きりでピアノ弾き語り。少々寂しくないかなと思ったかが、これも杞憂に。さすがサッチャン、歌い始めるともう彼女の世界が広がり、じわじわーと心に響いてくる。少し甘ったるいが、凛として強いあの声を聞くと、惹きつけられてしまう。
1)?(お母さんの誕生日に思い出の歌を)
2)嫌いになってください
3)星のラブレター(The BOOM のカバー)
4)ハンカチ
5)ポラロイド
6)時計
7)僕は変わった
en.眠りのうた
この日は終戦記念日。そのことを一番深く受け止め、歌にして表現してきたのが彼女だ、と思える選曲。彼女の歌には強いメッセージがあるのだ。かつてのフォークシンガーにもっとも通じる女性シンガーソングライターかもしれない。年齢は一回り違うかもしれないけど、服部裕美子に並びうる存在だと再認識。伊藤サチコはすばらしい。
さらなる詳細は後から追加しよう。
のんびりしてたら、次のライブが迫っているからね。そう、これから高田馬場・天窓コンフォートで、いいくぼさおりワンマンだ。