ランキング番組を見ていると、次々と知らない歌手が出てくる。ひと昔前はこんなこと無かったのになあ。これは自分が年を取った証拠でもあるのだろうが、どうもそれだけでない気がする。
例えばジャニーズなら今でも、その音楽に興味なくても、若手のグループ名もわかる。露出が高いからね。昔は音楽番組のランキング上位は露出度にかかっていたから、名前をどこかで聞いたことあったものだ。ところが最近は、露出高くない、しかもインディーズのようなバンドやアーティストが続々と売り上げ伸ばしている。
AKBやジャニーズなどのアイドル系、アニソン系、番組タイアップ系(紳助関連や矢島美容室など)などを除外する。残るアーティストの売り出し方って、今一番重要なのは口コミなのかと思う。
そのために、色々なストーリー作りが流行っている気がする。例えば親に捨てられた14歳の魂の歌とかね。cossamiだって、事務所側に旅するフォークデュオという設定が先にあって、苦しい旅を強いられたように映る。hinacoも、そんなストーリーをプレイアップして欲しくないけどなあ。
まあ、昔からあった手法とはいえ、ネットの情報化社会でその傾向が一段と強くなっていることを懸念する。情報氾濫社会では、そうしたストーリーを、昔と違ってあっという間に消費し尽くしてしまうからだ。
で前置きが長くなってしまったが、何を言いたいかというと、小細工なしで長く支持され続ける圧倒的な力があるアーティストがより求められている時代なのかなと思うのだ。
情報化社会とは、瞬間風速的に通り抜ける無数の情報があると共に、情報接点の細分化による市場のニッチ化が進んでいる。だからニッチな歌手と一過性の歌手はようけ出てくる。でも、誰もが認めざるをえないような圧倒的な存在が不足している。だからランキングに知らないアーティストだらけみたいな事態が生じているのでは、と理屈っぽく考えてみたりしてさ。
そんなご時世ながら、SUPERFLY=越智志帆はすごいよね。圧倒的なパワーで登り詰めつつある。彼女の歌を聞いてしまったら、情報化とかニッチとか、もう全部ぶっ飛んでしまい、痺れる。こんなアーティストこそ求めていたんだと感動してしまう。
彼女に続ける女性シンガーは誰か。阿部真央に、そんなパワーを感じてる。トータルなセルフプロデュース力では越智さんにまだ及んでないかもしれないが、可能性感じるんだよね。
そして、その系譜を継げるかもしれないとランキング番組見ていて感じたのが、舞花。4月にデビューしたばかりの19歳だが、その野性的でパワフルな歌には、心をざわつかす何かを感じた。PVではいまいち伝わらないが、注目すべき存在かも、ですよ。
まあ、このブログはまさにニッチ。まだあまりメジャーではない、女性シンガーソングライター中心に取り上げてる訳で、人の趣味だけ市場が生まれるのが、現代なのですけどね(笑)