何事にも前兆はある。

心不全と診断されるまで、健康診断の結果が悪く病院へ行く人、息切れや寝苦しさで病院へ行く人、倒れて救急車で運ばれる人など状況は様々である。

入院したとき、私のEF値は5パーセントだった。8パーセントも出たらしいので検査誤差による異常値ではないだろう。これは倒れて救急車で運ばれるレベルだ。循環器内科の医師であれば、誰でもいつ死んでもおかしくない数値と言われた。「よくここまで歩いてきたね」とも言われた。5パーセントのときにコロナや高熱になったら今この世にいなかったかもしれない。
即日入院となったときは移動は車いす、ベッドからでることは禁止であった。

入院直前にどのような状況だったか、あらためて思い出してみたい。今後もブログにEFやBNPなどの数値データなど経過を記載するが、そもそも書き手の当初の状況がどうだったかは読み手にとっても重要な情報だと思う。

当時は仕事が一区切りついたら病院でみてもらおう、という感じで比較的自分で動けていた。

違和感を2023年4月末から感じて、病院へ行き、即日入院になったのは7月5日である。
以下のことは4月末から7月5日のことだ。当時のカレンダーや写真をみて振り返ってみた。

◆自覚症状は?

・階段や坂道などでの息切れ

これは顕著に感じた。
地下鉄から地上に出るまでの階段。踊り場にたどりつく度に休んでいた。
会社から駅までに長い坂があり、休み休み歩いていた。
人に合わせて早歩きするのも辛かった。
また、乗りたい電車のドアが閉まりそうな時駆け込めなかったり、横断歩道の信号が赤に変わりそうなとき走れなかった。

一方、下り坂や下り階段、平坦な道はまったく問題は無かったと思う。
電車で積極的に席に座ろうとしたこともない。

・疲れやすさ

会議で長い時間発言すると疲れてしまったり、子供がYouTubeに合わせて踊っているとき、誘われて踊ったら死にそうになった。

・足のむくみ

これは無かった。
夜、靴下を脱ぐときに若干足に靴下の跡は残ったが、通常の範囲だったと思う。
自分の症状を心不全と疑ったことはあったが、足のむくみは無かったため心不全を除外したと記憶している。

・体重増加

これもあった。人生最大の87キロになった。
後でわかるが、そのうちの7キロぐらいは心不全による水分増加だったと思う。
心不全とは知らず、あせってダイエット(一日一食のダイエットを実施)したが水分のある腹回りが全く痩せなかった。

・胸の違和感

胸痛や動悸などは感じなかった。

・横になると苦しくなる

これは顕著に感じた。病院に行こうと思った一番の理由である。
寝るときは仰向けよりうつ伏せのほうが楽で、1~2時間眠ると苦しくなり、ソファーで座った体勢になり休んでいた。のどからヒュー、ヒューという変な空咳のような音が出ていた。太りすぎたためだと思っていた。

・お腹の張り

今思えば多少あったかもしれないが気になるほどではなかった。

・吐き気や便秘

これは無かった。

・会社の健康診断

6月に受け、7月頭に緊急入院してしまったので健康診断結果を知らなかった。退院した後に知った。
高血圧の件では産業医から呼び出しの手紙がきていたが、(緊急性の高いものは呼び出しがかかることになっている)心電図や胸部レントゲンは要検査、要経過観察となっていたものの、驚くべきことに呼び出しはかかってなかった。健康診断のレントゲン写真はみていないが、7/5のレントゲン写真をみれば即刻呼び出しだろう!どうなっているんだか。

拡大しきった心臓



◆できていたこと

・食欲

一日一食のダイエットを行っていたこともあり、お腹が空いてしょうがなかった。
夜は普通に食べていた。夜、友人と食事することもあった。

・フォレストアドベンチャー

このアウトドアパークをご存じだろうか?
命綱をつけて、橋げたを渡ったり、ターザンロープで数十メートル宙に浮いて移動するなど、高所で様々な遊びを行う。かなりハードだったがみんなで遊んでいた。健康な人の10分の1ぐらいしか心臓が動いていないのに、こんなことをしていたとは驚きだ。


公式サイトより





・2段ベッド

子供用の組み立て式の2段ベッドが届き、一人で組み立てた。
かなり時間はかかったが問題なかった。




・大型の公園へいく

家族で車を運転して大型の公園へ行っていた。私は積極的に遊ぶことは無く、組み立て式の椅子に座っていることが多かった。

・会社の出張

東京から茨城県までの日帰りで出張した。
電車に乗っている時間が長く特に問題は無かった。



以上、典型的な心不全の症状が多数出ていたが、意外と色んなことができていた。
毎日会社にも行っていたので、即日入院になりベッドから移動禁止と言われたときは、「そこまでしないといけないのか」「歩けるのに」という思いはあったかもしれない。
後悔しても後悔しきれないのは、なぜもっと早く病院へ行かなかったのか。5月中に病院へ行っていればEF5パーセントまで悪くならなかったかもしれない。