心不全になり、入院中から同じ病状の方のブログを読み漁った。その中でも、ひときわ印象に残り、涙腺が崩壊したブログを2つ紹介したい。
私のようなサイトが紹介するまでもないほど、十分有名だと思われるが、大変共感できる内容なのでまだ未読の方にはおすすめしたい。
直リンクは、迷惑かもしれないのでブログタイトルだけに留める。


◆重症心不全となった26歳OLのブログ

入院中に読んで涙腺が崩壊してしまった。Googleで「心不全 ブログ」と入れるだけで「心不全 ブログ ましろ(本人のハンドルネーム)」と出てくるぐらいだからご存じの方は多いだろう。

26歳の健康なましろさんの体調に異変があり、原因が心臓と判明する。重症化しICUにも入り壮絶な日々を過ごした記録だ。内容はほぼ心不全のことに関することなので、最初から一気に読めてしまう。私は何度も読み返してしまった。現在、病状は安定され、ブログは終了扱いにしているが、アカウントは停止してないので読むことができる。

26歳・女性ならではの感性で、心不全になった戸惑いや不安、入院にまつわる驚き、恐怖などを、自分の言葉でストレートにあらわしている。
心不全により生活が一変し、本人だけでなく、ご両親、姉妹、彼氏、病院関係者、愛犬も登場人物として描かれ、ましろさんを救うために全員が協力し、壮大なストーリーが展開される。登場人物のすべてが愛すべきキャラクターであり、心を動かされる。

突然心不全と宣告され、とまどい、事の重大性を徐々に理解していく過程が、自分の状況・経験と重ね合わせ涙がでてしまう。また、読み手はましろさんと彼氏との展開も見守りながら読み進めていくことになるが、ラストの結末は涙腺崩壊は間違いないだろう。ハッピーエンドなのかどうかはここでは触れないでおく。事実は小説よりも奇なりとはこのブログのことだ。今後のましろさんの健康を願わずにはいられない。

◆拡張型心筋症の夫とともに歩む☆

このブログは3日前から読み始めてほぼ読み終わっているが、会社の昼休みに読んでは涙腺崩壊し、電車で読んでは泣き、家にも泣いたまま帰るような有様である。
ブログの説明に、患者本人はお亡くなりになられていることが説明されているため、悲しい結末になることは最初からわかる。我々自身の心不全の顛末と重ね合わせてしまうため、読んでいて非常につらく、読むにはそれなりの覚悟が必要である。
ブログのテーマ選択から心不全に関係するところを中心に読むと良いだろう。

病気発生から現在までを描いた短期的なブログが多い中、このブログは実に1994年に拡張型心筋症が発生(この時は心不全を伴わない)し、2017年にお亡くなりになるまでの生活をつづられており、長い幸せと闘病の物語が描かれている。心不全について、ここまで長期間にわたり綴られたブログは珍しいのではないか。心不全の夫に対して、妻がブログを書いている。だからこそ、長期間の投稿ができたのだろう。

お二人は高校時代から付き合いがはじまる。結婚時は病気の男性に対して、女性は病気も含めて彼を受け入れる覚悟を決め、逆プロポーズという形で告白する。まずここで泣く。一筋縄にはいかない。俺はそんなに長生きできないかもよ?と「こんな俺でもいいのか?」いう男性。反対する女性の父親。
妻のことを「女神のようだ」と表現する夫。文面からこの夫婦が本当に素晴らしい方々で、二人が本当に愛し合っていることがよくわかる。応援したいという気持ちで読んでしまう。ご主人はご家族からも周りからも愛される人柄のようだ。また、病気にも負けない強い気持ちを持ち合わせている。

悲しいことに拡張型心筋症になると良いときもあれば、悪いときもあり、徐々に悪化していく。このすべての過程を個人ブログで読んだのは初めてかもしれない。それでも夫婦は今できることを精一杯に行い生きていく。
私は過去から遡って読み、ついに終の時を迎える。2017年1月に夫がお亡くなりになる記事を読んで、数日放心状態になるほど悲しんだ。自分とも重ね合わせてみてるからかもしれない。愛する人が自分の目の前で死んでいく。人生でこれほど受け入れ難いことはあるだろうか。
人生は良いこともあるし、悲しいこともある。それは有名人や偉人でなくても、人は亡くなるという抗い難い最期までの道のりの中、誰しも波瀾万丈な人生を歩んでいるのかもしれない。
いまも悲しみでいっぱいだ。赤の他人のことなのに、当分立ち直れそうにない。