病院に感謝している面もあるが、もともと私は病院嫌いだ。入院を経験して、さらに病院嫌いになった。もともとの病院嫌いでちょっとしたことでは病院に行かなかったために、重病の発覚が遅れたかもしれないので、それは大いに反省している。
なぜ、病院嫌いになったのか考えてみる。

1.異常な待ち時間

なんといっても病院の待ち時間の長さである。
地元のクリニックでも数時間待ちはあたりまえ。大学病院となればさらに醜い。大学病院内で3カ所受診となれば、一日つぶれること決定。

この待ち時間で病気がさらに悪化しそうだ。例えば発熱程度だったら、病院で長時間順番待ちしているより家で養生していたほうがよほど良いように思えるのである。医師たちも待ち時間は長くて当たり前という風潮があり、改善する気などさらさらないようだ。

セカンドオピニオンを2件聞きにいったが、1つはほぼ予約時間通りに開始されたが、もう1つはなんと3時間ぐらい待たされた。病院により差があるようだ。もちろん3時間有意義な過ごし方はできない。最初から3時間待つとわかっていれば、どこかに出かけるなど対応出来るが、わからない。

待っている間に目がだんだん虚ろになっていき、ずっと座っていて体も痛くなってくる。実際3時間待っている間に見たが、待ち時間が長すぎて怒り出す患者や患者同士の喧嘩も発生する。
結局、診療時間は数分で済むが、待ち時間が読めないため、数分の診断のために会社を丸一日休まないとならないこと度々ある。

あらゆることがIT化され効率化されたこの世の中で、もう少しなんとかならないものなのか。

原因はよく知らないが、予約スケジュール設定時に一人当たりの診療時間を5分ぐらいとか短く設定しすぎているのではないか?また、予約無しの外来を受け入れていることも関係してそうだ。

2.診断が流れ作業

一人の医師が一日数十人も診ているわけだから、1つ1つの診察は数分程度になる。中には薬をもらうために受診に来る患者もいるだろう。私が大事な話をじっくり話したくても、後ろのスケジュールも詰まっており急がされている感じがして落ち着いて話しにくい。
それに加え、病院内の事務局や他の科との連携が悪く、スピード感が無いと感じることも多い。

3.重大な病気が見逃されがち

流れ作業的になってくると、重大な病気も見逃されがちになるのではないか。たとえば、咳がでた場合、単なる風邪の場合もあるし、命にかかわる内臓の疾患がある場合もある。もちろん、そのような患者の兆候を見逃さず良い判断をしてくれる名医もいるのだろうけど、一人数分のその場しのぎの診察では発見は難しいだろう。

4.たまに態度がでかい医師がいる

これも医師の態度としてどうなんだろう。
病院で働くからには、世間から評判の良い病院に育て上げようといった志は無いのであろうか。もちろん、患者を何時間も待たせても、謝る気など全くない。

患者からペコペコされ金品や差し入れの品を受け取り、高い収入以上の副収入を得る。そんなものを渡す患者も患者だが、受け取る医者はどういう倫理観を持っているのであろうか?実際、裏金をもらった患者を優先的に診るのであれば大問題だと思うし、渡している患者は実質医療費の物価をつりあげているようなものだ。実際私の親類でも病院にそういった金を渡してる輩がおり、昭和じゃあるまいし今どきそんなことしてるのかと呆れた。病院のコンプライアンス的にはどうなんだ?裏金扱いで贈与税も払っていないのであろう。

また、訓練されたMRも医者に頭を下げてくる。おまけに医師本人が子供のころから金持ちで何一つ不自由無い生活を送っている、となると、謙虚でいることのほうが、むしろ難しいのかもしれない。

5.なぜ何度も採血する

理由はあるのかもしれないが、採血されると、「昨日も血を取ったじゃないか、昨日の血を使って検査してくれよ」と思ってしまう。

6.請求金額や診断内容が適正かわからない

病院の会計は明朗会計とはいいがたい。
患者は素人だから、診察内容、薬が適正に判断された結果かどうかわからない。表示された金額を払うしかない。たまに病院が治療費稼ぎのために点数を積み増し、必要の無い治療行為をする所もあると噂で聞くが、それも素人が見破るのはほぼ不可能。
客から値切られたり値段にケチつけられることもなく、こんな良い商売は無い。
では、適正かどうか、セカンドオピニオンで確認すれば良いのかというと、保険対象外のセカンドオピニオンは1時間あたり44,000円程度が相場になる。とても割に合わない。
また、セカンドオピニオンの仕組み的に、セカンドオピニオンの病院が他病院の判断を批判しづらい仕組みになっている。結局は「セカンドオピニオンにきた患者をうちで検査や治療してるわけではないから、治療している病院でしか判断できないことがある」と締め括られる傾向がある。

7.やる気の無い看護師がいる

もちろん良い看護師のほうが多いと思う。
昔、父親がほとんどしゃべれない状態で入院していたときに、家族が看護師に頼んだことをほとんど対応してくれなかった。しゃべれない患者は文句を言わないから優先順位をさげられるのだろう。そもそも、困っている患者とその家族の希望に対して誠意をもって対応しようなんて気はないようだ。担当も毎日ころころ代わり引き継ぎも行われていなかった。結果的に父親は亡くなり、病院に対してもかなり嫌な印象を持った。

以上の経験が病院嫌いにつながったのかもしれない。