心不全患者である私はとにかく情緒不安定気味になることがある。それも無理もない。

1.「あなたはいつ心臓が止まってもおかしくない」と言われ毎日過ごすこと

こんなことを告げられ、死と直面し毎日精神的に苦しめられ、朝起きるたびに「今日はいきていた」と確認する。ところが、こんなことが数ヶ月続くとどうなるか。人間は不思議なもので、このような最悪な状況にも慣れてくる。時には心不全のことを忘れる時間帯もある。慣れというのは恐ろしい。
2.このグラフは落ち込む

心不全になりインターネットで病気のことを調べまくると必ずこのグラフがでてくる。
「なんだ、今は改善傾向だけどいずれ悪くなるのか」医学会の統計や検証で作られたものだから、間違えないのだろう。と思うと辛くなる。希望もなくなってしまう。数値やレントゲンで心臓の状態が良くなればその時はうれしいが長いスパンで考えるとなにもうれしくない、とわかってしまう。



このグラフは事実だろうけど、あまり見たくないものである。転院先の理学療法士とはじめてリハビリを始める時、心不全の解説をしてくれた。心の中で「いや、もうさんざん調べて知ってるから、そこは省略していいよ」と思った。

そのときプリントでみせてくれたのが、またこのグラフだ。理学療法士は説明しだした。

「このグラフのことは知ってるし、こんなグラフはもう見たくない」というのが正直な気持ちだ。このグラフでダメージを受けて、リハビリに全然身が入らなかった。


3.希望?


心不全の解説を読むと良くないものばかりで落ち込む。しかし、たまに論文を読み漁ると心臓が逆リモデリング(心臓が縮小して機能が改善する)するとか、拡張型心筋症の中でも何故か理由がわからないが良化する人もいるとか、一部改善した人の情報もある。前向きな情報をみると「俺も改善する側の中に入ってるのではないか?」と希望を持ってしまう。なんの根拠もない。しかし、また何らかなの要因で落ち込んでしまう。


4.リアルな世界で心不全仲間がいない

会社の人や親など、あまり心不全対する知識がない。当事者である自分が調べまくるので、温度差がでてくるのは当然だ。
会社には、何人か心不全患者がいるらしいが今時個人情報の観点から誰が心不全患者かわからない。
リアルな世界に仲間がいなくてより孤独感が増す。