人生の分岐点というものは、それはいつも後からわかるものだ。
若い頃の自分にとっては取るに足らない判断であったとしても、それが後に決定的な意味を持ってくることがしばしばある。
どうしてこんなことになってしまったんだろう、もっと健康に気を使えば良かったのではないか。
入院して「あなたの心臓はいつ止まってもおかしくない」「心臓移植」「あなたのEFは35パーセントを今後も超えることはない」と言われ、はじめて事の重大さに気づく。
自分はもっと健康に気を使えば良かったのでは?
体に異変がなかったときは、年寄りの健康話とか、身近な人の病気の話とか興味は無かったし、耳を傾けなかった。健康の話なんて自分には関係無い話だと思ってた。
入院期間中は後悔する時間がたっぷりある。
過去に戻れるわけではないのに、過去に戻るならいつがいいか?その時の自分に何とアドバイスするか?どうしようも無いことを考えて、ただただ後悔する。
小説や映像をみようとしても、頭にまったく入ってこない。
やることといえば、スマホで心不全のことを調べたり、病状が改善する方法はあるのか必至に調べた。
おかげで心臓や心不全の知識はやたら増えていく。
主治医から「不整脈をとめるための強い薬を追加しますね」
俺「アミオダロンですか?」
主治医「飲んでない薬のことまで知ってるの?」
と驚かれる具合である。
※今ならアミオダロンは心不全患者なら知らない人はいないぐらい有名な薬だとわかる
拡張型心筋症は原因不明といえども思い当たることはある。
今思えば高血圧も放置してたし、睡眠時無呼吸症候群も出てるとわかってながら何もしなかった。なんとバカなことをしてきたんだろう。
仕事のストレスはかなりのものだったし、塩分を気にして外食したことは無かった。
あれも、これもすべて心臓に良く無い事で、心臓は悲鳴をあげて、ほとんど動かない状態と言われるまでになっていた。
自分だけは特別、自分は治ると思いたい、、
しかし、現実はディズニー映画やドラえもん、ブラックジャックのようにはいかないことを思い知らされた。
悩んで過ごしているが、ICDの手術、心臓移植は待ったなしで近づいてくる。
※タイトル画像のこの書籍は大変面白かった。