翻訳なんて...
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笑うがいい、ガラケー翻訳者を。

カレー事件でとばっちりを受けたのはミキハウス。加害者がいつも着ていたもんだからブランドイメージは地に落ちた。

そして今回、あおり運転事件で迷惑をこうむったのが我々ガラケーユーザーだ(加害者の男がターゲットの車を停めさせた上で被害者を殴打し、男の同乗者がその様子をガラケーで撮影していた)。ツイッターではひどい言われようだった。

「なにこの女?しかもガラケー」
「今どきガラケーって...ダサっ」
「ガラケーwww 情弱って言ってるようなもん」

迷惑をこうむった、というか、気付かされた。世間は我々のことをそんなふうに見ていたんだと。てっきり、一周回ってカッコイイと思われてる気がして、これ見よがしに使ってたんだけど。派遣先で若い子に「むーしぇさん、ガラケーなんですか?」と聞かれた時も、待ってましたとばかりに鼻の穴全開で得意げに説明したさ。

まあいいだろう。けど冷静に考えてみてほしい。スマホという便利だが煩悩を刺激しまくる諸刃の剣に、どれほど時間を奪われ、どれだけ集中を妨げられているかを。僕は思う。もしスマホユーザーだったなら、今の自分はなかったと。いや、僕はスマホもタブレットも使っているのだが、メインはあくまでガラケーなのだ。

たとえば7月、君たちが馬鹿にするガラケー翻訳者がどれだけの仕事をこなしたかを紹介しよう。

字幕翻訳は合計600分超(アクションものドラマ)。100分映画で6本相当。それ以外にもスポーツ翻訳がコンスタントにあり、週1で派遣翻訳あり。僕は専業翻訳者を卒業したが、この分量の仕事をした専業翻訳者がどれほどいるだろうか?

翻訳だけじゃない。通訳ガイドは丸1日つぶれる富士箱根ツアー2回に加え、早朝のみの仕事が5回、勉強会に4日間参加。

それだけじゃない。通訳学校が週1回。通常の宿題に加え、進級のかかる期末テストへの準備もあった。

飲み会は1回のみだが、家族サービスに外食2回か3回。読書・一般勉強は...進まなかった。TIMEは毎週読んだけど毎回1/4~半分程度。

すきあらばスマホをいじり、くだらないニュースを追い、どうでもいいやり取りに時間を取られていて、これだけの事を成し遂げられるだろうか?僕には無理。もし、翻訳者になりたいけどなかなかなれないという人がアドバイスを求めてきたら、言うであろう。ガラケーにしなさい。アナログに戻りなさいと。絶対戻らないだろうが、僕の知ったことではない。いつまでもSNSに振り回されているがいいさ。

繰り返すが、ガラケーしか使ったことがないわけじゃない。「スマホ」という言葉がなかった頃、好奇の目で見られ、歯医者さんにも「何ですかそれ?」と言われた頃から使っていた。その上で定着したスタイルが「メインはガラケー、スマホとタブレットはサブ」なのだ。

これから1年間で改めて証明しよう。ガラケー最強説を。ガラケーに着せられた汚名を拭ってやろう。翻訳、通訳ガイド、そして通訳を制覇するという偉業を達成することによって。翻訳も産業翻訳、映像翻訳に加え、出版翻訳までコンプリートしてやろうじゃないか。その時、僕はヒーローインタビューで叫ぶであろう。「この勝利を家族、じゃなくてガラケーに捧げます!」

どこで進捗をチェックすればいいかって?あっ、それなら通訳翻訳ウェブの新連載コラム「翻訳者の通訳ガイド&通訳挑戦記」でどうぞ!えっ、結局宣伝かよ?まあまあ、いいじゃないですか^^; 高校野球も残り3試合となりましたが、こちらの「筋書きのないドラマ」はまだ始まったばかり。こんだけ自分にプレッシャーかけまくって大丈夫??という気もしますが、挫折の可能性が大いにあるのも一興。それはそれでありのままを書きますし、「やっぱしょせんガラケーwww」と罵声を浴びせていただいて結構ですので、どうぞお楽しみください!

あおり運転反対!(撮影協力:妻)

ノマド伝説から2年...通訳翻訳WEBでコラムを再開

ノマドを勧めておきながら最後に全否定した、あの伝説のノマドコラムから2年。通訳翻訳WEBさんで新しいコラムを始めました!

 

思ってたんです。大きな仕事を失い窮地に陥ってからの復活劇をまとめたら、面白いんじゃないかと。ただ復活したというだけじゃなく、新しいことをジャンジャン始めてるし。そうだな、小説仕立てにしてはどうだろう?フィクションも交えて。渡辺淳一路線で行く?失楽園的な。ちょっと経験不足のためベッドシーン描写に不安アリですが。オープニングは仙台の愛人に会いに行くシーン。その途中で、突然の契約終了通知を受けるとか。(実際にはベックと3度目の北海道車旅へ向かう途中でした。)

 

そんな事を考えていた矢先に、新コラムのオファーをいただいたんです。相変わらず面白いことをやっとると^^; あれやるこれやる言うだけの人はいくらでもいるけど、実際やる奴はなかなかいないと^^; ありがとうございます。では喜んでお引き受けします、という感じです。

 

ただし、小説仕立て案、失楽園路線案は却下されました^^; やってること自体が面白いから、余計なことはせんでええと。確かに!素材を生かす料理を、ってことですね。

 

表のテーマは「翻訳者が通訳や通訳ガイドに挑戦するとどうなるか?」。既に書くことはいろいろありあますが、挑戦は現在進行形。どう転ぶかは僕自身にも不明。新しいことを始めているわけですが、それを「進化」と呼べるかどうかも、まだ分からない。最終的に「やっぱ翻訳者が通訳なんかに手をだすもんじゃない」という結論に持っていく可能性も大いにあります。

 

これ、普通の人にはできません。自分の立場、やってることを正当化するものですからね、凡人は。メリットしかアピールしない。しかし僕は違う。ノマドコラムで自己否定した実績もあります。今は甲子園真っ盛りですが、それに勝るとも劣らない筋書のないドラマをお楽しみにただければと思っております。

 

そして裏のテーマは「2000万不足なんて怖ない怖ない!老後が不安なら金を貯めるよりスキルを磨け」です。磨け、って言い切っちゃってるところが上と矛盾しているようですが、現時点での考えということで。

 

そんなわけで新コラム、

「フリーランスもパラレルキャリアの時代へ- 翻訳者の通訳&通訳ガイド挑戦記」

をよろしくお願いします!では、今日は富士山のガイドがあるのでこの辺で。今回ばかりは台風来てるから行きたくないなあ...

通訳者さんの合宿に参加

実は去年に続き2度目。単なるオブザーバーから、今回は通訳者を目指す立場で参加させていただきました。

 

前回は通訳よりも主催者さんの別荘に興味があったのですが笑、行ってみて通訳者に憧れる結果に。いわば、僕の通訳挑戦の原点です。今回は静岡の研修施設での開催でした。

中でも衝撃的だったのは通訳パフォーマンスを互いに採点・評価し合うというコーナー!まさに切磋琢磨ですね。貪欲な向上心に脱帽です。

 

僕も無謀にも評価していただきました。主催者さんを除くプロの皆さんが「下手なところは見せられない」という当然のプレッシャー、現場とは異種の緊張感で本来の力を出せない中、僕は守るものがないぶん今の実力を出し切りました。それでも...ランキング結果は言うまでもないでしょう。

悔いはありません。去年は「オブザーバーだから」ということで僕はパスさせてもらいましたが、今回は参加した。それだけでも前進です。よくやった、と褒めたい。

 

ただ、悔いはなくとも「学校レベルの通訳しかできない現状」への悔しさはある。それをエネルギーに、翻訳や通訳ガイドの仕事で忙しい中でも通訳トレーニングを続けていき、次の機会に成長を感じていただきたい。通訳ガイドのプレゼン発表会にもたまに参加していますが、思うんです。「恥は明日へのエネルギー」だと。

刺激になっただけでなく楽しい合宿でした。朝から晩までいろんな通訳者さんのいろんなお話を聞けて。深夜の男子部屋は小学校の修学旅行状態だったし笑

いつか翻訳合宿もやってみたいですね。僕のリゾートマンションで。もちろん互いに採点・評価し合って。怖いですね~誰か参加してくれるかな?

 

僕の好物を知る子供達からの、3年前の父の日プレゼント。タラタラ仲間の日向子さん、おめでとうございます(^_^)

モーニング・ストーカー

早朝の西武新宿線。ふふっ見つけた。今日もつぶらな瞳がかわいいね。

朝から座席の埋まった車内で、僕はいつも君の斜め前に立つ。

またスマホでゲームかい?たまには英単語でも覚えようよ。

はちきれそうなボディ。白シャツを透過する下着。

そして、ちょっぴり飛び出した鼻毛。そり残したエラ付近のお髭。

 

波平チックでセンチメンタルな頭頂部。

知ってるよ。君はこの駅で降りるんだろ?

誰にも取られたくない。君を。というか、君の席を。

ありがとう。おかげで出勤日も高田馬場まで座って行けるよ(^_^)

翻訳者よ、君たちは悔しくないのか?

諸君。そう、君だ。いや、そこの君は違う。今回の僕の呼びかけは「真の翻訳者」に向けたものだ。君も翻訳者だって?そうなんだよ、そこが問題なんだ。つまり、翻訳者というのは誰だって名乗れてしまう。それで生計を立てていなくたって、ボランティアだろうがクラウドワーカーだろうが、文書形式で言語を変換するサービスを提供していれば誰だって自称翻訳者だ。質の基準なんてものはない。対価がゼロに等しければ、質だってゼロに等しくて構わないわけだから。うちのベックだって時には名乗ってるさ。

そしてヤツらも気安く翻訳者を名乗りやがる。ヤツらって誰かって?もちろんヤツらだよ、通訳者どもに決まってるじゃないか!ヤツらは「通訳と翻訳は別物」と言っておきながら、素知らぬ顔で「翻訳者」と肩書に付け加える。おおジーザス!これでいいのか?!

確かにヤツらの能力は高い。でも本当にヤツらに翻訳ができるのだろうか?ためしに『会議通訳』という、通訳のテキストっぽい内容だけに通訳界の大御所が訳したと思われる本を読んでみた。以下、序文からの引用である。

「しかし、コミュニケーションの障壁を取り除く通訳者の役割は、それ以上なのである。異なった国から来た人々は異なった言語を話すばかりではない。その言語の背景には異なった知識、教育、文化があり、そのために知的処理方法も異なっている。通訳者が、言葉の壁とは別に、このような様々な違いにうまく対処しなければならないという事実は、イギリス人とアメリカ人が話している場面を想像すると理解しやすい。(中略)このように、コミュニケーションの難しさというのは、単なる翻訳上の難しさ以上のことなのだ。上に述べた文化的な問題は明確に、また暗黙のうちに存在する」

さすがだ。原文は読んでいないが、おそらく意味をしっかり把握されている。筆者が言わんとしているであろうこともよく伝わる。だけど...何かいろいろ引っ掛かりません?そういう「バリ」を、真の翻訳者なら気にするはずだ。だが通訳界の御大(かどうか知らんけど)は全く気にされていないようだ。つまり、一語一語への思い入れというものがない。そして全体的仕上がりにも目を光らせていない。

真の職人ならリーマーを手に細部を研磨してバリを一つ一つ除いた上で、全体としての仕上がりをチェックするはずだ。「取り除く通訳者の役割」を「取り除く上での通訳者の役割」、「それ以上」を「それにとどまらない」、「人々」を「人」、「異なった」を「異なる」にしてみたり、4文目を2文に分けてみたり、「難しさ以上」を「難しさだけではない」にしてみたり、最後の言い方を「時には自明であり、時には陰に潜んでいる」みたいに変えたり。

そういう姿勢なく、即応性を求められるがゆえに一語一語にそこまで時間をかけていられない通訳のモードでヤツらは翻訳に取り組み、翻訳者の看板を「ついで」程度に掲げている。ちゃんと時間をかけて訳を考えてるって?本当に「真の翻訳者」と同等のこだわりを持って考え抜けるだろうか?人には向き不向きがある。僕が逆立ちしてもかなわない瞬発力や回転の速さを持つ一方、大方の通訳者は「一つの訳を熟考する」、「文章をまとめる」という点で不向きなように思う。取り留めのない文章をものすごいスピードで書く、というのが通訳者について僕が抱く勝手な印象だ。

そこでだ諸君。やられっぱなしじゃ悔しいから、こちらからも攻めてはどうだろう?そう、通訳者を名乗ってやるのだ。何?無理??そうか...言われてみれば僕にも無理だ。確かに通訳は敷居が高い。翻訳は時間をかけても構わないわけだから辞書でもグーグルでも使い放題。だから英語が多少得意なら誰にでも、うちのベックにもできてしまう。というか、できると思えてしまう。しかし通訳はそういうわけにはいかん。音の情報を一語一句漏らさず聞き取り、記憶し、即座に別言語に変換してから理解可能な発音で声にするという高い技能が求められる。僕にはできない。数十年磨いてきたはずの僕の英語力なんて、所詮まやかしということか?

いや、そんなことはないはずだ。ちょっと訓練すれば僕だって...もういい。君たちは放っておこう。しかし僕は許さん。こっちだって通訳者を名乗ってやろう。翻訳者らしく細部の訳にもこだわる、一味違う通訳者として。通訳ガイドと合わせて3つの世界で活躍してやろうではないか。そのとき僕は、翻訳者として今の3分の1になるわけではない。通訳の世界に関わり、違う景色を目にし、違う視点を獲得することで、きっと何回りか大きくなれるはず。そんな相乗効果にも期待したい。


かくして平成31年3月、僕は通訳学校の門を叩いた。46歳中年男による、通訳ガイド、字幕翻訳に続く、この1年で3つ目の挑戦の幕開けである。


※一般論ということでご勘弁をm(_ _)m 中には翻訳者より優れた翻訳をする通訳者がいることも知っています。こだわればいい訳が生まれるというわけでもないですし(^_^)

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