【ゆっこままの読書記録 2024④】

〈お風呂de読書〉



「モモ」

ミヒャエル・エンデ 作

大島かおり 訳

岩波少年文庫


数十年ぶりの再読。

書名の下に

時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語

と書いてあり、その言葉通りの感想しか持っていなかった。

モモというふしぎな女の子の物語だと

思っていた。


第二部で灰色の男たちが登場し、

大人たちから次々時間を奪っていく。

「時は金なり 節約せよ」と時間をケチケチすることで、ほんとうはべつのなにかを

ケチケチしている。じぶんたちの生活が日ごとにまずしくなっていく。


時間とは、生きるということ、

そのものなのです。

そして人のいのちは

心をすみかとしているのです。

人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです。(p106)


この一文に出会った時、

時間・生きる・いのち・心

今の私の生活で、

大切にしていると言えるか⁈と

ショックを受けた。


物語最終章は

「おわり、そして新しいはじまり」


作者のみじかいあとがきの中の

「この話は過去におこったことでも、

将来おこることでも、どちらでも

そう大きなちがいはありません」に戦慄。

「モモ」は、まさに“今ここ”にいる

私たちの物語。

自分自身の“モモ”を“時間”を

見失わないように、忘れないように

暮らしていきたいと思った。


*我家のアイド・ルーカス🐶

ミニチュアシュナウザー13才♂

老犬となり、最近寝てばかりいる。

ルーカスにとっての

時間・生きる・いのち・心は…?

そんなこともふと考えちゃった☺️



町の小さな図書室

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3月21日(木) 14:00〜17:00です♡