金沢21世紀美術館
タレルの部屋にあったのは,
天井に四角く切り取られた青い空と
それを縁取る白い壁。
腰壁のように四方に張り巡らされた石を背にして腰掛けて,
じんわりと伝わってくる熱,
微かに聞こえてくる音,
部屋の中でゆったりと漂う空気と時間を感じながら,
思考を止め,感覚だけになって,
そのままずっとその場に留まっていたい誘惑にかられました。
先週金沢に出張し,仕事が終わって空港に向かうまでの時間で
予てより訪れてみたかった「金沢21世紀美術館」に行ってきました。
美術館を設計したのは,ガラスを用いた作品で知られる妹島和世さん+西沢立衛さん。
光と開放的な空間を感じる建物で,
館内には,広い壁や部屋がそのまま作品になっているような
常時展示型の作品がいくつかありました。
私が特に気に入ったのは,冒頭に書いた「タレルの部屋」。
企画展で感動したのは「 ロン・ミュエック展」。
金沢出張が明らかになった5月くらいから
帰りに絶対観てこようとずっと楽しみにしてきた展覧会です。
ロン・ミュエックの作品と向き合うと,
自覚している自らの大きさの感覚がぐらつき,
他の観客と作品が同時に視界に入ると,その大きさのアンバランスに,さらに揺れます。
わずか数センチにまで近づいても,体温や息使いが聞こえてくるのではないかと思われるような
徹底したリアルな表現であるがゆえに,
「大きさ」の感覚のみに観る者を集中させてくれる作品でした。
映像でも,印刷物でも決して味わうことのできない
その時,その場で自分が作品と向き合うことでしか生まれない体験。
久しぶりに満喫したファインアートでありました
。
天井に四角く切り取られた青い空と
それを縁取る白い壁。
腰壁のように四方に張り巡らされた石を背にして腰掛けて,
じんわりと伝わってくる熱,
微かに聞こえてくる音,
部屋の中でゆったりと漂う空気と時間を感じながら,
思考を止め,感覚だけになって,
そのままずっとその場に留まっていたい誘惑にかられました。
先週金沢に出張し,仕事が終わって空港に向かうまでの時間で
予てより訪れてみたかった「金沢21世紀美術館」に行ってきました。
美術館を設計したのは,ガラスを用いた作品で知られる妹島和世さん+西沢立衛さん。
光と開放的な空間を感じる建物で,
館内には,広い壁や部屋がそのまま作品になっているような
常時展示型の作品がいくつかありました。
私が特に気に入ったのは,冒頭に書いた「タレルの部屋」。
企画展で感動したのは「 ロン・ミュエック展」。
金沢出張が明らかになった5月くらいから
帰りに絶対観てこようとずっと楽しみにしてきた展覧会です。
ロン・ミュエックの作品と向き合うと,
自覚している自らの大きさの感覚がぐらつき,
他の観客と作品が同時に視界に入ると,その大きさのアンバランスに,さらに揺れます。
わずか数センチにまで近づいても,体温や息使いが聞こえてくるのではないかと思われるような
徹底したリアルな表現であるがゆえに,
「大きさ」の感覚のみに観る者を集中させてくれる作品でした。
映像でも,印刷物でも決して味わうことのできない
その時,その場で自分が作品と向き合うことでしか生まれない体験。
久しぶりに満喫したファインアートでありました
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