問われているもの… | 湧flow

問われているもの…

検索エンジンのトピックス欄にアート関係者の名前があがるのは、文化勲章受賞の時くらいだと思っていたら、一ヶ月ほど前、例の盗作問題が話題になりました。やれやれ…、まぁ、いいネタ提供しましたね(__;)。

私が気になったのは、盗作云々よりも、Y氏が権威ある賞を受賞していたということ。
選者は(おそらく)「観る眼」をもつ方々だと思うが、その人たちが認めるほどの作品に仕上げることができた(本物観てないので推測)ことが不思議でした。

結局この話題も、興味本位にY氏とS氏の関係などを憶測して、騒ぎ立てて飽きたら消えるのかと思っていましたが、7/5の朝日朝刊28面に「作家と評論家 不可解な構図」という記事が掲載されており、私は初めてこの件に関する「選ぶ側」のメンバーや推奨の経緯の情報を得ました。

記事を読むと、特定の美術評論家や美大の学部長とY氏が非常に密接なつながりを持ったことにより、それらの評論家・美大関係者から各賞に推薦され、受賞にいたったということらしいです。

Y氏が個人的にS氏のファンで、作品を真似て一人で楽しんでいる分には、何も問題はないが(要は勝手に楽しんでね)、そこに外に向けて発表するという行為が加わったことにより、Y氏の倫理観が問われることになったわけです。
そしてまた、「観る眼」を職業とする人たちが、何を基準にそれを行っているか、それもまた問われました。

そして、その事態を知った私たちもまた問われています。
作品を前にして、純粋にその作品と向き合っていますか?と…メガネ