後日、一太は元嫁ときょうちゃんの住む家に遊びに行ったらしい。


家に帰ってきた一太は、昔流行ったゲーム機のWiiを持って帰ってきていた。


どうやら、きょうちゃんに買ってもらったらしい。

中古で。


一太はここ最近、少し昔のゲームにハマっているようだった。


春子は複雑な気持ちだ。


まだ再婚してないとはいえ、いずれは自分の"子"として面倒をみるべき存在。


けど、やはりママはママ。

今までずっと一緒にいた大切な家族であることに違いはない。


そこまでは認めれるが、そのパートナーに買ってもらったゲーム機で楽しそうに遊んでいる。


その姿を微笑ましく眺めていられるだろうか。


きょうちゃんもきょうちゃんだ。

親権を放棄したパートナーの子どもに、よくもゲームを買い与えれるな。

どういう気持ちで買ったのか。

そして、一太のことをどう思っているのか。

パートナーの子だし大切、そう思うなら親権は取りに来たはずだし、放棄を選んだ時点で大切とかそういう気持ちはないだろう。

ということは、元嫁がきょうちゃんを支配している?

きょうちゃんも買わされた側なのかも?

それは当の本人たちにしか分からないが…

いろいろと考えてしまう。


太郎にも聞いてみたが、相変わらず

一太の好きにさせればいい、俺はそこまで何も感じないし、元嫁のことはもうどうでもいいしねー

という答えが返ってくるだけだった。


一太は、次はきょうちゃんちに泊まりに行く約束をした

とまで言っているそうだ。


太郎は許可したらしい。


うーん…