「一瞬の風になれ第1部.第2部.第3部」佐藤多佳子著
- 一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)/佐藤 多佳子
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- 一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ- (講談社文庫)/佐藤 多佳子
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- 一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)/佐藤 多佳子
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天才的スプリンターの友人と天才的サッカー選手の兄を持つ
高校生の主人公の新二が、サッカーをあきらめ高校の進学と
同時に陸上部に入部する。そして、短距離競技に熱中してイ
ンターハイ出場を目指していく青春小説である。
スポーツに取組む青春小説はそんなに読んでる訳じゃないけ
ど、この作品は文句なくいい!こんなおじさんが読んでも、
すごくいい小説だあと思う。
成長譚好きのあっしには、またまたはまった小説である。
主人公を中心に高校生たちが、早く走りたいという思いのも
と、陸上に対して真っ直ぐに、ひたむきに、真摯に取組む姿
は、読み手に爽やかでかつ熱い思いを抱かせるのだ。
自分の高校時代はどうだっただろうか、こんな真剣に何かに
取組んだことはなかった、そんな人生の後悔を抱えながら生
きてきたおじさん世代も心揺さぶられるのだ。
また、4継と呼ばれる400mリレーのインターハイ予選は
手に汗握る大熱戦で読み手を熱くさせる。
陸上についてもよく取材してあり専門的な記述もある。
読み手は主人公と一緒に「一瞬の風」になっていく。日常に
疲れ、ひたむきに取組むことの大切さを忘れてしまったなあ
と感じることがある人は必読である。
たか
「妖怪アパートの幽雅な日常①②」香月日輪著
- 妖怪アパートの幽雅な日常〈1〉 (講談社文庫)/香月 日輪
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- 妖怪アパートの幽雅な日常〈2〉 (講談社文庫)/香月 日輪
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この本はブログで紹介されていて評判がよかったので読みたいと
思っていたのだが、文庫化され書店で見つけてすぐに購入。
ファンタージー好き、成長譚好きのあっしにはピッタリはまり、面白
く読んだ。
両親を無くした高校生の主人公稲葉夕士が一人暮らしを始めた
アパートは妖怪たちのすむ奇妙なオンボロアパートだった。
個性豊な幽霊や妖怪たちが出没し、人間だけど奇妙な住人たち
に囲まれた生活は、恐怖よりも驚きと人情味に溢れ、そして世の
中の悲しみを主人公に突きつける。
主人公は結構かわいそうな境遇にあるのだが、このアパートで妖
怪たちや住人たちと次第に心を通わせて行くことで、人間として成
長していき、悲しみを乗り越えていくのだ。
登場するお化けたちがなんともユニークなキャラとして描かれてお
り思わずニンマリさせられる。例えば、読んでいるだけでも思わず
つばを飲み込むような美味しい料理を作ってくれる手だけしか見え
ない賄いのおばさん?がいて、皆が美味しいといって食べてくれる
のを喜んだりしているのだ。
2巻では主人公は魔道書と出会い、魔道書の主として霊力アップ
のトレーニングを始めるのだ。そう、なんか和製ハリーポッターのよ
うな展開になってきた。主人公は魔道士として、また人間として成
長していく成長譚なのだ。
元々児童小説として発表されたようであるが、おじさんが読んでも
充分楽しめる。
新書版では完結しているようだが、文庫版で追っかけようと思う。
青春の甘酸っぱさも味わえるので中高年にもお勧めである。
たか
奥右筆秘帳シリーズ 上田秀人著
- 密封<奥右筆秘帳> (講談社文庫)/上田 秀人
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- 国禁 (講談社文庫 う 57-2 奥右筆秘帳)/上田 秀人
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- 侵蝕<奥右筆秘帳> (講談社文庫)/上田 秀人
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- 継承―奥右筆秘帳 (講談社文庫)/上田 秀人
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「この文庫書き下ろし時代小説がすごい! 時代小説愛好会が選ぶ
ベストシリーズ20」にベスト1として紹介されていたので買った。
上田秀人は初めてである。この奥右筆秘帳シリーズは4冊でてい
る。密封から承継まで続けて読んだ。
奥右筆組頭という江戸幕府の役職の立花併右衛門が主人公であ
る。江戸城の中心部で執務し、幕府の機密文書をはじめ、あらゆる
種類の書類に目を通し、管理や作成する権限が与えられている役
職である。
諸大名が幕府に書状を差し出す際は、必ず事前に奥右筆によって
その中身のチェックを受けることになっていたので、奥右筆のさじ
加減で大名からの文書が奥右筆の手元で止められたり差し戻され
たりしていた。よって奥右筆は地位は高くなかったが、恐れられる
重要な役職だったのである。
奥右筆という役職が主人公の小説は初めて読むし、たぶん他には
ないと思う。その奥右筆という役職に忠実な幕臣である立花が陰謀
に巻き込まれていく物語である。
登場人物は将軍から大名、幕臣、謎の忍の集団と時代小説のオー
ルスターキャストである。特に準主役の立花家の隣家の旗本の次男
坊である柊衛悟が剣術の達人で、立花併右衛門の一人娘の瑞紀と
の恋愛模様もあり、お約束のチャンバラの見せ場もある。
本職は歯科医で現職だそうである。早く次回をと思うのだが、佐伯
泰英のようなスピードで新作を期待するのはかわいそうである。
よって、読者はシリーズが完結してから読み出すのが賢明である。
私は待てないので手を出してしまった。早く「承継」の次がでないか
なあ。時代小説ファンなら絶対楽しめるシリーズである。
たか
- この文庫書き下ろし時代小説がすごい! 時代小説愛好会が選ぶベストシリーズ20
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