燃えろアタック特設サイト | 燃えろアタック公式サイト

燃えろアタック特設サイト

ゆるしません!DON’T DO IT(80~81)全25話

主演、友里千賀子
はっきり言って、これだけ面白いドラマは見たことがなかった。それぐらい、超超超コメディドラマである。NHK朝の連続テレビ小説『おていちゃん』(78)で一躍有名になった友里千賀子が主演の30分ドラマである。婦警のめぐみが彼女の役だが、まず、お見合いの場面から始まるのだが、お姉ちゃんに帯をしめられて『絞め殺される……!!』という場面から始まる。お姉ちゃんはバツイチの上、帯の締め方を知らないのである。そしてお見合いの場面も傑作。本当は剣道、空手、合気道が趣味なのに、「趣味はお茶を少々…」などというもんだからすぐ、ボロが出てしまう。お見合いの最中にスリを現行犯逮捕したためにお見合いはぶち壊れてしまう。それでもめげない、めぐみさんであった。お姉ちゃんのバツイチ相手は、安月給で職を転々として、車のセールスでめぐみに頼みにくる。
「ねえ、めぐみちゃん、お姉ちゃんと俺を上手くとりもってくれない?」
「そういうお話でしたら、直接姉に言ってください、失礼します」とめぐみさん。
そのめぐみの仕事ぶりも爆笑ものなのである。
駐車違反で父親を取り締まったりとにかく、爆笑の連続である。
「一体どこに実の父親の違反を取りしまる婦警がいるんだ!!」
「だって仕事なんだもん。しょうがないでしょ!!」
その彼女に想いを寄せるのが『ウルトラマンレオ』(74)の真夏竜。とにかく押しのいってでめぐみに言い寄ってくる。
「あなた、自己主張が強すぎるわ。典型的な次男でしょ。」
「そう、俺は次男だよ、3人兄弟の真中だから、自己主張しないと、存在が忘れられちゃうんだ」
「私は悪いけど、もっとおっとりした長男がタイプなんですからね」
そんな、真夏とコンビを組みスリ係でスリを退治していくのである。
ある時、剣道の試合お父さんに「応援に来ないでね」と念を押すめぐみ。「お父さんが声を張り上げると負けるから。めぐみ、がんばれー!!なんて恥ずかしいったらありゃしない!!やめてよ」と言ったのに、応援に来てしまう父。また、「めぐみ頑張れー!!」と父が叫んで決勝で負けてしまう。悄然とする父だが、「しょうがないわよ。あれが私の実力だったのよ」とめげないめぐみさんであった。
あるときはスリを追いかけてフランス料理店に入り、メニューをみてフルコースばかりで安くて1万円以上とびっくり。恥をしのんでスープいっぱいで我慢したり、
あるときは、模擬訓練の強盗役の刑事にお金を渡す行員の役をやっていたのに、偶然本物の強盗が来て、そのお金を本物の強盗に渡してしまったり、ドジにつぐドジ。
そんな憎めない彼女もバツイチのお姉ちゃんがめぐみの捜査課長と恋仲になり始めてから、乙女心がゆれ始めます。
その捜査課長の台詞も傑作。!!
「私、掃除しないし、洗濯もしません。張り込みに次ぐ張り込みでこんなに洗濯物がたまって夜中にまとめて洗濯したら洗濯機がぶっ壊れて、下の階の部屋の方まで水浸しにしてしまって、あとでブランデー持って謝りにいったら、酒は嫌いといわれてものすごい怒られた。ブランデー3本とパンツ一枚買い換えるのがどっちが安いと思ったら、買い換えた方が早いと思いましてね。それ以来、張り込みのたびにパンツを買い換えてんですよ。ハハハ」
お姉ちゃんはそのあたりから、この課長しか私の相手はいないときづきはじめたのだ。
お姉ちゃんは子供の出来ない体だが、捜査で知り合った子供を養子にすることにして、2人はゴールインするのである。
また、めぐみのスリ修行もつづく。
出来心でやったスリと常習犯のスリを見分けるのも難しい。中にはぱっかり、カバンをあけているバカがいて、あーーー!!こんな間抜けなことをしていたら出来心ですられるわーっ!と思っていたら、そのおばさん、すろうと、思ったら思い直し、めぐみがホッとするとやっぱり、出来心を出して、そのぱっかりに手をだしてしまい、めぐみに現行犯逮捕されてしまう。そのおばさんは亭主に死なれ苦労したおばさんだったのです。
とかいって出来心を装って、常習犯である場合もあるので気が抜けないのである。
着物をカバンに詰める手口、カバンをナイフで切る手口、息もつかせないスリ修行なのでございます。スリ稼業の中ではめぐみの写真が100円でやり取りされているとして
めぐみは大憤慨したりするのである。そんなすりのおばはんも、めぐみの努力でようやく逮捕。署長賞の金額はめぐみの写真と同じ値段の百円であったのだ。
駅前でおばさんが胸を抑えてうずくまっている。くるしい。めぐみが介抱すると、そこを狙い目に財布をめぐみの胸からするプロまで出てくるからたまらないのである。
お父さんも植木屋をやっているのだが、脚立から落ちて腰を痛めてしまう回もあり、「猿も木から落ちるわねー!!」と呆れていたのであるが、お父さんと一緒の部屋で寝ると、いびきはうるさいわ、戸締りはどうだとさっぱり寝付けません。お陰で寝不足な上にお釜のコードをつけ忘れてしまうめぐみさん。当分、嫁の貰い手はございません。
お父さんの腰をもみながら「お父さん、私が心配かけているうちは死なないから大丈夫よ。出来の悪い娘がいると長生きするっていうじゃない!!」なんていっている始末であるからたまらない。
そして、ある時、キャバレーのママの知り合いが拳銃強盗なのでキャバレーのホステスに化けて、潜入捜査をする。その不良っぽいメイクがまるで『不良少女とよばれて』(84)なんだが、親戚のおばさんに見られて、「めぐみちゃんはもっと真面目な女の子だと思っていたのになんですか、その格好は!」と注意されてしまうのです。
「これは仕事です!!」と慌てて反論するめぐみであった。
そして、面接の日
「なんでキャバレーに面接に来たの?」とママに言われ「ウチは世間から後ろ指さされる商売なんだよ」
「お父ちゃんが蒸発してしまって、一家路頭に迷い、お金が必要なんです」とめぐみ。
「まあ。頭は弱そうだが、顔は悪くないから使ってやるか」と経営者。笑える。
結局、ママを張り込み、強盗犯を逮捕し、めでたしめでたしである。
最終回は、真夏竜がプロポーズを断ってくるので拍子抜けするめぐみさん。「どうせ駄目だから君のことをあきらめる」「なんだか、根性ない男ねえ……」と失望を隠せない。しかし、駅前で倒れてるおばあさんを介抱するめぐみを見た真夏は思いなおし、再び、プロポーズして、2人は結婚するのである。めでたし、めでたし。やれやれお父さんの肩の荷がおります。
こんなに面白いドラマは生まれて始めてみたというくらい、大好きなドラマである。何度見ても面白いので気持ちが沈んだ時、見返そうとこれからも思うのである。