インド哲学とJyotish(インド占星術)を学びながら感じたことを、私なりの言葉でお届けしています。正解よりも「そんな見方もあるのか」と楽しんでいただけたら嬉しいですキラキラ

プルシャアルタのひとつ、カーマ。快適さや喜び、欲望を満たすことを指すこの目標は、安全な土台(アルタ)の上に初めて成り立つ。
しかし混乱した社会では、快適な生き方はなかなか難しい。
現代の日本はどうだろう。衣食住が満たされ、安全の土台はすでにできている。だからこそ、この快楽や楽しみへの欲求が強く肥大化しているように感じる。

そしてカーマが肥大化した結果、現代ではとくに承認欲求という形で表れているように思う。
マズローの欲求段階でいえば、3・4段階にあたる社会的欲求・自我欲求…他者に認められたい、受け入れられたい、自尊心を満たしたいという気持ちだ。インターネットやSNSの普及により、この欲求を満たそうとする動きはさらに加速している。

承認欲求というと、あまり良いイメージを持たれないことも多い。しかしインドの聖典においても、マズローの理論においても、これは人が高い次元へ進むための通過点として位置づけられている。自分の思いを語り、表現することは、決して恥ずかしいことではないのだ。
大切なのは、自分の欲求や執着をどれだけ内省できるかだと思う。肥大化した欲望の流れに飲み込まれることなく、自分の心の舵取りをしながら発信していく…その意識を持ち続けることが、カーマと上手に付き合う道なのかもしれない。


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