1. 広汎性発達障害の概念について

2000年 アメリカ精神医学会(APA):DSM-IV-TRにおける広汎性発達障害(PDD)は、以下5つの総称を示す。
① 自閉症性障害 Autistic disorder 
② アスペルガー症候群 Asperger syndrome 
③ 児童期崩壊性障害 Childhood disintegrative disorder
④ 広汎性発達障害-特定不能 Pervasive developmental disorder-not otherwise specified (PDD-NOS)
⑤ レット症候群 Rett syndrome

 

2013年 アメリカ精神医学会(APA):DSM-5においては、広汎性発達障害の分類がなくなり、

レット障害を除き、自閉症スペクトラム障害/自閉スペクトラム症(ASD)の診断名に統合された。

 

 

2013年 世界保健機関(WHO):ICD-10における広汎性発達障害の分類

F84:広汎性発達障害

 84.0 自閉症

 84.1 非定型自閉症

 84.2 レット症候群

 84.3 その他の小児期崩壊性障害

 84.4 知的障害(精神遅滞)と常同運動に関連した過動性障害

 84.5 アスペルガー症候群

 84.8 その他の広汎性発達障害

 84.9 広汎性発達障害、詳細不明

国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が公表されました (mhlw.go.jp)

 

 

2. 診断基準の違い

DSM-IV-TRにおける広汎性発達障害(PDD)

・ 診断時期が3歳以前であること

・ 対人関係の障害

・ コミュニケーションの障害

・ こだわり、興味のかたより

 

DSM-5における自閉症スペクトラム障害/自閉スペクトラム症(ASD)

・ 診断時期が3歳以前であること は無くなった

・ 対人関係およびコミュニケーションの障害

・ こだわり、興味のかたより