こちらあいにの妄想短編です
ご注意ください

第2話。











あの後、同僚から今日のニノの歓迎会の幹事を押し付けられて、お昼休憩の時に慌てて予約を入れた。

隣で仕事するニノは、キーボードも見ずに打つし、書類をまとめるのも早い。何より本社からと思われる電話にペラッペラの英語で話していたことに、部署の誰もが耳を傾けていた。

英語チンプンカンプンの俺でもわかる。
本当にコミュニケーション能力が高いんだなって。何を話してるかはわかんないけど、相手の声もニノもたまに笑っていたり楽しそうに会話をしている。

それがなんだか悔しくて、今じゃなくてもいいのにわざわざ裏紙に今日の飲み会の場所と時間を書いて、いい?って口パクで伝える。

ニノはちょっと驚いたみたいだけど、受話器を右手に持ち替えて左手で返事を書いてくれた。

''OK.  I can't wait to it!''

あれ、日本語は書けないのかな。でも、ニノの返事は何となくわかったから、にっこり笑っておいた。

それから数分喋っていたニノは、やっと受話器を置いた。

「ごめんね、相葉くん。書くのは無理なんだよねぇ日本語。読めるし打てるんだけど……」

謝られたけど、そんなの気にしてないし英語でとか、カッコイイよね。
全然大丈夫って言いたくて、のーぷろぶれむ!って張り切って言ったけど、ニノに思いっきり笑われた。

めちゃくちゃひらがなみたいな英語だったって。
そのあと、素晴らしい発音でNo problem.って言ってくれたから、おもわず拍手しちゃって照れたニノにパシっと優しく叩かれた。

やべぇ、今のちょー来た。
照れてるニノは、耳が赤かったし叩く強さも女の子くらい優しくて、錯覚を起こしそうだった。