こちらあいにのオメガバースです
ご注意ください
無事にリハも終わって、いよいよあと一時間後には本番。初日じゃないし、中盤あたりなのに。なんで、こんなに緊張するんだろ。
そんなことは明白で。いつもはソファーに寝っ転がって、ぐだくだゲームして、たまにまーくん達のスイーツ部に付き合ってる。
潤くんや翔ちゃんたちとは違って自由気ままに過ごしてるけど、今日だけはモニターでこっそりファンの子達見たりとか、ソワソワしちゃったりとか。
みんなに、笑われちゃうくらい。
でも、でも、不安で、まーくんが座ったソファーの横に珍しくぴとっとくっついて座った。
頭を撫でられながら、ぽつ、ぽつと話す。みんな気を使ってくれたのか、今この部屋は2人っきりで隣の部屋から潤くんとスタッフの声、翔ちゃんリーダーの話声も聞こえる、落ち着いた空間。
「……カズ、不安?」
「うん。……隣にいてよね。」
小さい声で伝えた本音。受け取ってくれたよね。
おおきくうなずいて、おでこにキスをくれたまーくんはいつもの倍かっこよく見えて、思わず可愛くない事言っちゃう。
「も、ばか……」
きっと耳は赤くなってるんだろうから、バレバレだけど、ね。
コンコン
遠慮がちなノックのあと、メンバーが入ってきて、ニヤニヤ笑う。
「チャージ出来たか?」って。
でも、あの人たちの気遣いだから軽くあしらってみんなで嵐で舞台袖に向かった。
円陣を組み、気合を入れ、スライドアップでの登場。
ジャンプアップの予定だったんだけど、俺の都合で変更。ダンスも、激しいものは全て簡単なものにしたり、俺の部分をリーダーが踊ってくれたり。
みんなの優しさで、包まれているんだ。
まーくんと今1度顔をみて、無数のペンライトが輝くステージに、上がった。