昨朝、強風の吹き荒れる朝日の中をうめちゃんが駆けてきました。
「うめちゃん、おはよう。」
とても強い風に揺れる公園の木々を、2頭はじっと眺めていました。
ずっと前の今頃、この団地で火事がありました。
その朝は、奇跡的に無風でした。
家のまどから、暗闇に火柱がまっすぐ上に向かって上がっているのが見えました。
昨日は、大きい火事がなくて何よりでした。
今朝は日陰にうっすら雪が残っていました。
ベガちゃんとカルンちゃんがやって来ました。
「ベガちゃん、カルンちゃん。おはよう。」
見上げるカルンちゃんの若い瞳には、星がキラキラ見えるようです。
麗君麦君兄弟もやって来ました。
「麗君麦君、おはよう。」
途中で、麦君がベンチに座って、動かなくなりました。
おかあさんは、しばらく待っても動かない麦君に、おやつをあげました。
ベンチに座ったらおやつをあげるようにしていたら、いつの間にか、ベンチを見かけると座ってしまうようになったのだそうです。
「上目遣いでおねだりされると、ついおやつをあげちゃうよね。」と、おっしゃるので、
「そうそう、目に星が出来て、キラキラしちゃうとむげに出来ないよね。」と答えました。
すると、麗君麦君兄弟のおかあさんが、「見習わないとね。」と、おっしゃいました。
それを聞いて私は一瞬、
自分が連れ合いをそっと上目遣いで見つめて、星の輝く瞳でお願い事をしているのを想像しました。
いやぁ、無理です!上目遣いでおねだりするの?…。
と同時に私は、『この子達を見習って、素直におねだりできるようになりたい』と思う、純な麗君麦君兄弟のおかあさんを見習いたいと思いました。