遼に発達障がいだと告知するという事自体、今まで全く考えていませんでした。
今の年齢だから、という事もあります。

ですが、学校の話し合いの中で先生から「病院に行く時、遼君になぜその病院に行くか
伝えましたか?」と聞かれ、学校の話し合いの事を友達に話している時に「遼君は自分が
発達障がいだって知ってるの?」と聞かれ…。

そこでちょっと考えた。
もしかしたら、3学期に入ってからの学校で度々起こす 爆発の件が、学校生活うんぬんよりも
「周りは僕の困っている『何か』を知っているけど、僕は僕の困っている『何か』を
知らない」
という事が引っかかっているからではないか。と。

遼に周りを見る力があるなら、なおの事。
私や学校の先生たちが 今までと同じように接しているとしても、所々のちょっとした雰囲気の
違いを察知し、何となく気が付いている可能性もある。
もしそうだとしたら、遼自身が そんな周りに戸惑ってしまい、どうしていいか分からないと
いう事も考えられる。

それに、担任の先生がクラスの子に説明するのはいいけど、遼自身が自分の事について
何も分かっていないのは…。
一生その名前と共にしていくのだから、早いうちに分かっている範囲でいいから説明した方が
いいのかもしれない。

それに、3月に入って病院に行ってから薬による治療も始まる事だし、今説明した方が
タイミング的にはいいかも。
…という事で、遼に自分が発達障がいであることを伝えてみようと思いました。


とっかかりとして、まず「どうして、冬休み中に函館の病院に行ったか分かる?」と
遼に尋ねる。
「ううん」と答える遼。
そこで、「遼の場合、できる事とできない事の差が、他の子よりも大きいからだよ」と
伝える。
すると「僕って、どうして言われたことを覚えていられないのかなぁ…」とつぶやく。

他の子と比べてどうのより、遼自身が『言われたことを覚えていられない事』の方が
悔しいらしい。

というわけで、まずは図にして説明。
WISC-4の結果の数値を棒グラフにする。
そして、遼に見せながら話していく。

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他の子が真ん中の横線なら、今の遼は縦線部分ね。
高い所が得意な部分。みんなより できるってこと。
低い所は苦手な部分。みんなより できないってことだね。

これは、遼が頑張ったから できたとか、頑張らなかったから できないとかじゃなくて、
遼の脳がそういう動きをしてしまうからなんだよ。

だから、「言われて覚えられない」のは遼のせいじゃないんだよ。

遼の得意な部分をどんどん伸ばして、不得意な部分を少しでも
楽にできるように
学校の先生や 病院の先生や ママも、みんなで考えてあげるからね。


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遼が怒りっぽいのは、できる事とできない事の差が激しいから。
そして、嫌いなものと苦手なものが、他の子たちと少し違っちゃっているから。

怒鳴り声、大きな音、初めての事、新しい事、急に変わる事、慣れない事。
全部遼が嫌いな事だね。

遼の周りの子たちもみんな同じように嫌いなら、みんなそんな音は立てないし、
そんな事もしないし、きっと遼にとっても 楽でいられると思う。

だけどね。みんながみんな、それが嫌いかというと そうじゃない。
中には平気な子だっている。
遼がその嫌な音を聞いたり、嫌な体験をしたりしてパニックを起こすけど、
平気な子からすると 遼がそれを嫌いなことが分からないから「何で遼君は、こんな事で
あんなに暴れてるの?」って思っちゃう。
だから、周りの子たちは遼が怒っている時に「どうしたの?」ってビックリして
遼のことを見てしまう。
遼はそんな時 どうしていいかわからないかもしれないけど、お友達もどうしていいか
分からないかもね。


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言葉で教えてもらっても覚えられない、他の人に合わせる事、時間の流れを知る事。
これは遼が苦手な事。これは頑張ってもできない事かもしれない。
だけど、遼にやってほしいことがある時は 相手の人に書いてもらったり、
時間がある時はタイマーを使うと覚えていられるし、楽になるよ。

他にもきっとあるから、少しずつ見つけていこうね。

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そして、遼は気になると 他の事が見えなくなる時もあるよね。
「(宿題の問題) 習った漢字が、なんでひらがなで書いてあるの?」
でも、それを気にしていたらいつまで経っても宿題は終わらないね。
「(テストの名前の) 字をきれいに書かなきゃ。書き直さなきゃ」
でも、書き直していたらテストはできないよね。

だけど、悪い事ばかりじゃないよ。
「習った漢字が、なんでひらがな?」は「習った漢字を全部覚えてる」って事だし、
「字をきれいに書かなきゃ」は「字を丁寧に書こうとすることは良い事」って事だよ。

だから、そんな事をしちゃった後は「なんで、いつも僕ってこうなんだろう…」って
思うことはないよ。
遼のやっていることは、別の方向から見ると良い事でもあるんだから。

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紙に書いて説明していましたが、例のごとくというか、最後の方はほとんど聞いていません
でした^^;
でも、これで少しでも自分の状況を分かっててくれるといいなと。


そして、遼に説明した次の日の夕方。
学校から電話があり、教室で爆発しそうになった遼に対して 担任の先生が
「校長室に行くかい?」と聞くと、遼は「我慢する」と答えて 何とか持ちこたえたそうで…。

今回の説明が効いたのかはわかりませんが、自分でコントロールしようと本人は頑張っているようです。