ある時彼女は言ったんだ。
あの真っ赤に染まった唇で。
「この口紅は、彼が大好きな色なの」
私の唇はうっすらな桃だった。
ある時彼女は言ったんだ。
あの、水色に輝く瞼を押し上げて。
「このアイシャドーは、彼が大好きな色なの」
私の瞼は貧相な肌色だった。
ある時彼女は言ったんだ。
あの薄く火照る桃色の頬を吊り上げて。
「このチークは、彼が大好きな色なの」
私の頬は重く垂れ下がった、ただの肉だった。
ある時彼女は言ったんだ。
あの彼の大好きな色に染まらず、肌色の塊に戻って。
「私のこの顔は彼が大好きな顔なの」
その日から、私の顔は彼女になって、
彼女の顔は無になった。
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なんじゃこりゃ。
酷すぎる。
分からなさすぎる。
とりあえずこの詞からいえるのは女は怖いよってことで。
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