最近、縁あって童謡や唱歌を歌う機会が多い。


指導してくれる先生の言葉が心に残っている。

「皆さんが歌っている、唱歌は、明治、大正、昭和の
日本の、原風景を伝えている」

「今、殆どがコンクリートとアスファルトで固められた、最近の
日本ではなく、皆さんが小さい時の、知っている日本を
歌っている」

「今の高校生は、「故郷」や「赤とんぼ」を聞いても、その情景が
浮かばないでしょう」

「でも、あなた達は今歌っている唱歌の歌詞のイメージが
思い浮かぶでしょう」


「段々、唱歌の意味がわからなくなってしまうでしょうが、
今、自分の感じているままに歌いましょう」


みたいなことをおっしゃった。


確かに、歌詞は里山、里海の情景が多く私自身直接

知らないこが多い。

でも、私の子供の頃は

・舗装されていない、真っ直ぐではない道。

・田んぼや畑、畦道・・・殿様蛙、蛭。

・護岸工事がされていない、川で鮒や鯰を捕まえた。

・アゲハチョウやシオカラトンボが何処にでもいた夏。

・グミやあけび

等は実際にあった。


きっと、昭和以前に生まれた人は判るのではないでしょうか。


貧しかったけど、暖かくて人間の優しさがあった、よき時代への

ノスタルジー。

それは”ALLWAYS 三丁目”の夕日がヒットした理由にも通じる。


貧しい方が良いわけではないが、あまりにも利便性を追求し

無駄を排除し、スピードを求めた結果、無味乾燥になり日本らしさを、

失ってきているように思える。


ふと、思い出して高峰秀子が主演、木下恵介監督が撮った

”二十四の瞳”を流して見てみた。

全編、効果的に唱歌が使われている。

・ふるさと

・ちょうちょう

・7つの子

・朧月夜

・春の小川

・浜辺の歌


けいちゃん的な日々