メンテナンスのために2023年4月から休館していた三菱一号館美術館が昨年11月に再開館。

知人から招待券を戴いたので、数年ぶりに行ってきました。

これまでこの美術館にはルドンやミレーなどの展覧会に、旧友たちと何度か訪れました。

赤レンガの建物が丸の内の雰囲気に調和して、とても好きな美術館です。

 

今回は所蔵のトゥールーズ=ロートレックの作品展示と現代フランスを代表するアーティストのソフィ・カル氏との協働。

ソフィ・カル氏が長年にわたり「喪失」や「不在」について考察を巡らせていることで、今回「不在」という主題になったそうです。

ロートレックの残した言葉として、パンフレットにはこうありました。

「人間だけが存在する。風景は添え物に過ぎないし、それ以上のものではない」

存在と不在、ロートレックが描いた人々も「不在」となり、今では作品のみが「存在」しています。

まぁ、難しいことは私には分かりませんが、撮影OKの部屋がありましたので作品をご覧ください。

 

 

『シンプソンのチェーン』  1896年 リトグラフ、洋紙

 

『怒れる牝牛』誌  1896年 リトグラフ、洋紙

 

『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌  リトグラフ、洋紙

 

『ディヴァン・ジャポネ』  1893年 リトグラフ、洋紙

 

『イヴェット・ギルベール』表紙  1894年 リトグラフ、洋紙

歌手、イヴェット・ギルベールの手袋だけが描かれている。

姿がないにもかかわらず、それが不在の持ち主の存在を主張している。

 

 

     

3階の通路から下を見た風景。

パティオのような空間の周りにはレストランやショップが並んでいます。

 

これまでロートレックのポスターの黒やオレンジの色が好きで、いかにもフランスらしくおしゃれという浅はかな感覚でしかなかった私。

そのポスターやリトグラフは日本美術から強い影響を受けていることを知りました。

作品のサインが漢字のような、鳥居の形のような印鑑に見えました。