中学校の同級生の一人が昔、会うたびに「あの時、Kちゃんの家で食べた雪印バターのトーストの味が忘れられない」と言っていました。

      「雪印バター」と言ったことが可笑しくて、あの頃バターといえば雪印しかなかったからでしょうね。

      たまたま、その時お腹がすいていて、おいしく感じて記憶に残ったのでしょう。


      また高校時代の友人は「おかあさんが出してくれたカルピスの味に感激した」といいます。

      夏の暑い日、歩いて来て特別おいしく喉を潤してくれたのでしょう。


      人にはご馳走でなくても、その時の体と心の状態で普通に食べるものでも長く心に留まる味があるものですね。

      私はといえば、小さい頃母の実家の佐世保に行って、初めて食べたソフトクリームとコーラの味。

      コーラは薬のような味がしたことを憶えています。

      ソフトクリームは以来大好物で、北海道の美深という小さな町で冬に食べた濃厚なソフトクリームの味は忘れられません。


      また、20数年前東村山の果樹園に取材に行った日のこと。

      猛暑の昼間、日なたに置いた自転車のサドルが帰る時はやけどしそうなくらい熱くなっていました。

      サイクリングロードをフーフー喘ぎながら走っていると、萩山付近に小さな雑貨の店がオープンしていました。

      ちょっとひと休みのつもりでその店に入った途端、「あら~」とオーナーと同時に発していました。

      ほのぼのマイタウンの表紙絵でかつてお世話になった小学校の図工の先生だったのです。


      早期退職して、布が好きな先生が開かれた可愛い雑貨の店でした。

      その時に出してくださった、冷たい麦茶が最高においしかったこと!

      先生との再会のうれしさがおいしさを倍加してくれました。

      今も夏になると記憶が蘇ってきます。



        


      こちらは昨日届いた親友からのふるさと宅配便。

      年に4,5回送ってくれます。

      いつも都城だけではなく郊外にまで足を延ばして、私たちの好物のお菓子を集めて送ってくれます。

      これらもこの先ずっと、彼女の優しさとともに記憶に深く残る味になることと思います。