JR青梅線御嶽駅近くの「河鹿園」でアートフォーラムが開かれていることを知り、早速出かけてみました。


        

        河鹿園は築100年にもなる元料理旅館。

        園主に跡継ぎがいないことで、3年前に料理旅館を廃業し、私設美術館として再生しました。

        今年6月には国登録有形文化財として登録されたそうです。

        

        20年位前に仕事仲間とここに泊まったことがあるのです。

        玉堂美術館に行った時、多摩川を挟んで対岸にある河鹿園の古い建物が趣あり私の憧れでした。

        看板も昔のまま、この揮毫は川合玉堂の手によるものです。


        帳場が受付になっていて、ここでチェックアウトしたわと懐かしくなりました。

        このアートフォーラムは「アートプログラム青梅」の原田丕(はじめ)さんが企画し、この夏で3回目。

        原田さんはじめ5人のアーティストが参加し、各客室や浴場に大小の作品が展示されていました。


        

        

        

        

        上の2つは浴場に展示されていた作品。

        あっとビックリ!

        現代アートは分からないけれど、面白い!

        

        大広間全体を使った作品は圧巻でした。

        案内図に「築百年の木造建築と現代アートのミスマッチをお楽しみください」とありましたが、古さと新しさが不思議に融合していました。

        小さな立体作品がさりげなく置かれていて、発見する楽しさもありました。


        それと同時に主に屋久杉を使った客室の内装、板ガラスや障子の桟などが歴史を語っていて素晴らしい。

        意匠の細やかさ、古き良き和室の佇まい。

        客室の窓はすべて開け放たれ、注ぎ込む真夏の光と渓流の風とが本当に心地いい。


        

        

        

         

        
        窓からはいつもの夏のように、カヌーやラフティングを楽しむ人々が・・・

        こちらまで心が開放的になります。

        

        


        対岸には緑の中に重厚な玉堂美術館が眺められ、いい風景です。

         


        

        渡り廊下の壁には、この宿に泊まった昭和の有名人の色紙や絵などが展示してありました。

        その中でこんな色紙を見つけました。


        


        現在のNHKテレビ小説「エール」のモデル、作曲家の古関裕而のサイン。

        「御岳杣歌(そまうた)」というご当地ソングの作曲をし、作詞したのは川合玉堂。

        何と贅沢なコンビの歌なのでしょう。

        歌い手も当代の人気者だった赤坂小梅と岡本敦郎。

        昭和29年に河鹿園の大広間で新曲のお披露目会が盛大に開かれたとか。


        文化財の建物で御岳の空気を吸いながら、かつての宿の様子を想像しながら鑑賞できる無二の美術館です。

        園主の宇佐美さんは「維持するのが大変、この先いつまで持つやら」とおっしゃっていましたが。

        ぜひぜひ、皆の力でこの建物をこの先も残してほしい。


        秋には玉堂美術館の大銀杏の見事な黄葉が眺められるでしょう。

        秋が楽しみです。


        ☆アートフォーラムは8月30日まで開催中
         連絡先 河鹿園 TEL 0428-78-8218