三越劇場のお芝居の招待券を戴いたので、以前いつ頃行ったのかも思い出せない懐かしい劇場へ。
天井や壁の装飾がレトロで素敵です。
新派公演の「夜の蝶」、川口松太郎原作、昭和30年代の銀座華やかなりし頃のクラブのママ二人の物語。
何といっても河合雪之丞が妖艶で美しく、この人が以前歌舞伎の市川春猿だったことを前日に知りました。
着物に帯にアクセサリーが豪華なこと! 雪之丞と篠井英介、両女方の身のこなしにウットリの2時間余りでした。
三越前から地下鉄銀座線で7,8分の上野へ。
次は東京都美術館の「クリムト展」へ。今日は文化な1日です。
う~ん、平日なのに入場規制中、入口で20分待ちでした。
クリムトといえば、昨年ウィーンに寄った時美術史美術館の踊り場で壁画の作品をみた以外、本物に接したことがありませんでした。
あの代表作『接吻』の金箔を用いた独特の描き方があまりに強烈で、これがクリムトの絵だと私のような初心者は思っていました。
でも印象派風の少女の肖像画や風景画も素晴らしく、その画業の多彩さ、日本の浮世絵や琳派に影響を受けたことが伝わってきました。
中でも私が一番惹かれたのが、やはり代表作の『ユディトⅠ』です。

『ユディトⅠ』1901年 ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館(ウィキペディアより借用)
クリムト自身がデザインした額縁も目がくらむくらい。装飾家としても名声を得ていたそうです。
旧約聖書外伝「ユディト記」にある、美しい未亡人ユディトが祖国を救うために敵将ホロフェルネスの首を斬りおとした場面を描いています。
右隅に半分見えているのが生首という怖い絵なのです。
表現しがたいような恍惚の表情と、首を持つ長い指と力強い腕。
蠱惑的な眼差しに引き込まれてしまいました。
そして「ユディト」で思い出したのが、3年前に国立西洋美術館でみたクラーナハの『ユディト』です。

『ユディト』1530年 ウィーン美術史美術館(ウィキペディアより借用)
こちらは剣と生首を持ったユディト。
やはり目と引き締まった口元が印象的、怜悧な女性の印象です。
いろいろな画家がユディトを題材に描いているようですが、時代と描く人が違うとこうも変わるものですね。
上野にはよく来ますのに、上野動物園にはもう何十年も行ってなくて、今度こそ動物園に寄りたいと思いながら展覧会をみるだけでグッタリ。
食い気だけは疲れても旺盛なので、この日も夫と4時過ぎにお寿司を食べて、「みはし」であんみつといういつものコースでした。