
9月15日、上野の国立西洋美術館で開催中の「アルチンボルド展」へ行ってきました。
いやぁ、聞きしに勝る奇妙奇天烈な絵の数々、見れば見るほど面白い!圧倒された展覧会でした。
上のチラシの絵は連作『四季』の《春》、80種もの花々が細密に描きこまれ、人の上半身を表現しています。
《夏》と《秋》はその時期に収穫される果物や野菜で、《冬》は枯れた幹や枝をモチーフに描かれています。
平日でも館内は高校生の団体もあり、老若男女を問わず賑わっていました。
一つ一つの絵の前で観覧者の塊が動かず、「絵解き」で時間がかかるのです。
ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593)はミラノ生まれの画家。
16世紀後半にウィーンとプラハのハプスブルク家の宮廷画家として活躍しました。
マクシミリアン2世、ルドルフ2世という神聖ローマ皇帝たちに寵愛されたそうです。
世界各地から珍しい物を集め、芸術愛好家であった皇帝たちにとってアルチンボルドの奇想は歓迎すべきものだったのでしょう。
その絵の中にはマクシミリアンの「M」や紋章などが隠れていて、アルチンボルドの皇帝へのリスペクトが窺えます。

「上下絵」といわれる《庭師/野菜》は野菜で組み合わされた庭師の顔が、ひっくり返すと鉢に盛られた野菜になるユーモア溢れる作品。
法律家や司書、ソムリエなど当時の職業を描いたものは、司書は本をモチーフに、ソムリエは樽やボトルを組み合わせ人物を表現。
法律家の顔は鶏肉と魚で組み合わせ、実在した法学者にそっくりで明らかに馬鹿にしている絵だとか。
司書の頭は本を開いた形、思わず笑ってしまいました。
本当にアルチンボルドさんは天才、奇才、また知略の人だと思いました。
日本で初めての本格的なアルチンボルド展だそうです(9月24日まで)。
国立西洋美術館さすがです。

