『陸王』面白かった!

久しぶりに分厚い小説を読みました。
「ほのぼのマイタウン」を発行中は意識的に小説を読むのを避けていたような気がします。
読んでるうちに気持ちが入ると止まらなくなって、仕事が進行しなくなるからです。
昨夏からエッセイやドキュメンタリーなどは10冊以上読みましたが、今回、初の池井戸潤小説でした。
談話サロン「草乃会」で主宰の國米さんが貸してくださったもので、ご本人はまだ読んでないと先日聞いてビックリ。
國米さんの読書量はすごいのです。部屋は天井が変形するくらい溢れるほどの本が積み上げられているそうです。

『陸王』の本の厚さは3センチ、588ページもあります。
最初『陸王』とは何ぞや?と思いましたが、老舗の足袋業者がじり貧の現状を打破すべく、
それまでのノウハウを生かして開発したランニングシューズの名前です。
その零細企業の社長が大手シューズメーカーに挑む物語。
資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――。
難局に立ち向かいながら、出会う人々との熱い結びつきやものづくりへの情熱で乗り越えていきます。
社長をはじめ、登場人物たちの個性が際立ち、それらが重層的にからまり読者を惹きつけます。
物語の構成はもちろんのこと、機械操作や走法などの詳しい描写はさすがです。
経営者という立場の難しさ。先日「草乃会」で老舗について勉強したばかり。
また、先々週「海賊と呼ばれた男」の映画をみたばかりで、タイムリーな読書でもありました。
利益最優先の大企業に無くて、老舗の町工場に有るもの。
それは長年のものづくりへの情熱と誇り、少数の社員たちのチームワークです。
恥ずかしながら、読んでいく途中から私はこれまでのタウン誌作りに重ねている自分に気づきました。
超零細タウン誌にもマスメディアには負けないものがありました。
地元愛と地元のみなさんとの結びつき、そして温かい応援でした。
だから、ハラハラドキドキしながら社長を応援していたのです。
最後はスカッとした爽やかな読後感に満たされました。
この小説が早くもこの秋TBSでドラマ化されるそうです。
主演の社長役は役所広司だとか。
あとの人々は誰が演じるのでしょう。
本当に楽しみです。