西東京市の女性たちが聞き書きした地域女性史

平成25年に出版された『西東京市の女性の聞き書き集・年表 女の絆と底力』に続く第2集。
西東京市女性史研究会のメンバーが市内在住の70歳代から90歳代の女性13名のの生い立ちから
生き方、暮らし方を丁寧に取材し、その方々の話言葉で書いています。
そのため、いっそうどういう方であるのか、想像力をかきたてられます。
中でも従軍看護婦の経験がある川口知重さん(平成26年時92歳)の戦時中の話は胸打たれます。
大陸に渡った長兄、次兄が戦死。母親もその後亡くなり、川口さんは従軍看護婦になり一家を支えました。
九州の久留米陸軍病院勤務の時、600人近い患者を朝一番の軍用列車で広島陸軍病院まで送って行きました。
川口さんたち看護婦は次の護送があるからと日帰りでしたが、それが昭和20年8月5日のこと。
翌日原爆投下。「死の旅に送ってしまった」と空しさと悲しさに打ちひしがれました。
終戦後すぐには長崎の被爆者の救護と、凄まじい体験をなさいました。
結婚後は3男1女を育てながら、都内の病院で看護婦の道一筋。
看護の心の教育にあたられました。
70代半ばまで現役を続けられ、リタイア後は地域のお役に立ちたいと、
介護相談等のボランティアとして、経験を活かしていらっしゃいます。
取り上げられた方々すべて、やはり女性は強いです。
それは人への愛に裏付けられた、しなやかな強さだと思います。
取材する側とされる側相互の信頼関係がなければ、話は聞き出せません。
聞き手の方々は粘り強く、何度も通われたことでしょう。
素晴らしいお仕事に拍手です。
『地域を彩りはぐくむ女たち』
頒価 1,000円
[連絡先]
TEL/FAX 0422-53-5350
木下伸子方 西東京市女性史研究会