子どもの頃、従姉妹の家で従姉妹と叔母と焼きそばを作ったことがあった。

その時、従姉妹が叔母に「焼きそばに入れるお肉、牛肉にして欲しかったわー。ホンマにお母さんはケチやねんから。」って言ったことがあった。

言われた叔母は笑顔で対応していた。


きっと、普通ならなんてことない出来事なんだろう。


でも、私には衝撃的だった。


自分の母親に対して、そんなことを言っても怒られないなんて、うちではあり得ないことだったから。


母親のすることや決めたことに対して文句を言ったり、意見をすると、不機嫌になるか、キレられるだけだったから。


私は今でも、母親のやることや決めたことに意見することは苦手。

ましてや、母親に対して思っている不満など、口にしようと思うだけで恐ろしい。

考えただけで、身体が強張って声が出なくなる。


そんな私が、高校生の時に母親に手紙を書いたことがある。


高校生になった私は、友達と遊び歩いて、夜遅くならないと家に帰らなくなっていた。

家に居場所なんて無かったから、友達と居るほうがよっぽど楽しくて安心できた。


そんな私に母親はとにかくキレて、私の人格まで否定し、友達のことまで悪く言うようになっていた。


我慢できなくなった私は、意を決して、今まで溜め込んでいた気持ちを手紙に書いて渡した。


手紙は泣きながら書いた。


翌日、その手紙を読んだ母親は、私の顔を見るなりこう怒鳴った。


「手紙なんて一方的で卑怯な手を使うな!!」


もう絶望しかなかった。

あれほど勇気を振り絞って書いた手紙でも、母親には何も伝わらなかった。

母親は、私の気持ちなど分かろうともしてくれないんだと、その時に悟った。