お母さんは、とある新興宗教にハマっている。


私が小学生の頃に入信して、今ではけっこう高い位になってるらしい。


本が出る度に何十冊も買っては配る。

映画があれば、チケットを何十枚も買って、道端で配布する。

布教誌を何百冊も配り歩く。

毎月お布施もかかさない。

もちろん、お墓も買っているし、何十万も払って資格試験のような物もいくつも受けてる。


いったい、総額でいくら使ってきたのか聞くのも怖い。


そんなお母さんは、ずっと「お金がない」と言い続けている。


お墓を買うとき、毎月少しずつ返す約束で、私から借金をした。


お墓を買った後は、「お金がない」と言い続け、結局1円も返ってこなかった。


お金を貸してから20年経ってから、祖父母のお金から叔母さんが返してくれた。


祖父母が、そのお墓に入ることになったから。


お母さんは、宗教にはいくらでもお金を使う。


子どもや孫には、お金を使うのを渋る。


孫のランドセルさえ、「お金がない」と買わなかった。


買って欲しいなんて一言も言っていないし、買ってもらおうとも思ってなかったけど、いきなり「お母さんはお金ないから買われへんで」と言われた。


お母さんにとって良いことがあれば、自分の信仰心のおかげだと言う。

お母さんにとって悪いことがあれば、全て他人のせい。


他人の中には、もちろん私たちも入る。


宗教だって、自分の承認欲求を満たすためだけにお金をつぎ込んでるだけ。


そうやって、自分の承認欲求を満たすためにお金をつぎ込んで、貯金なんてほぼない。


何かあれば、私に言えばいいと考えている。

子どもは、自分の都合のいいように動くものだと思っているから。

子どもは、自分の所有物だと思っているから。


勝手に被害者になって、私たちの罪悪感を利用して、私たちをコントロールしてきた。


これからもずっと、そうやってコントロールできるんだと思っている。


自分は特別で選ばれた人間だと、宗教の中では言ってもらっているから、本当にそうだと思い混んでいる。