事務次官と会議
5月28日は毎月恒例の京都の研究会の日です。
4月から新年度でもちろん4月も出席しました。残念ながら後日体調が悪く、また写真を撮るのを忘れていたので結局何も書かないままにしてしましました。
今月は何とか体調も回復しなんとか無事出席もできましたが、またしても写真を撮るのを忘れてしましました。
でもパンフレットがあったのでそれをスキャンして貼り付ける事にしました。

今月は環境省の事務次官、南川秀樹氏の講演です。
何も知らない人が『事務次官』と聞いたら何となくそれなりの役職についている役人(公務員)というイメージに捉えられるかもしれませんが、環境省の公務員のトップに位置する役職で、民間企業で言えば社長です。俗に『事務方トップ』という言い方もされます。
どこの省庁にもそれぞれ大臣や長官がいますが、民間企業で言えば代表権だけの会長でしょうか。
還元すれば事務次官がCOO(Chief Operating Officer:最高執行責任者)で大臣がCEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)といったところでしょうか。
自分が普段から公務員に対して少なからず快く思っていない事はよくブログに書いていますが、以前この研究会に来てくれた京都府の職員の方も『公務員らしからぬ公務員』という前評判通り、民間肌の方でした。
さて今回の南川さんは政府の機関である環境省のしかもトップ。国家公務員第一種(キャリア)試験に合格し、出世街道を上り詰めた方です。当然事務次官になれる人は一人しかいません。同じく競争していた人たちで競争に敗れた人のほとんどは省庁を去っていくのが慣例です(去って天下るパターンが多い)。
そんな競争に生き残ったような人です。一般的に公務員になればほとんどの人が人間味を失いロボットのようになります。キャリアの競争はまさにロボット同士の競争と言っていいと思います。
以前の京都府職員とは職責や職場環境が違います。
なので南川さんも同じく生存競争に勝利したロボットだと思っていました。
しかし、講演が始まると笑顔で前置きを語り、本題に入ると聞き取りやすい抑揚のある語り口調で、非常に聞き取りやすかったです。
以前にブログにも書きましたが、この研究会で環境問題を扱った事があり、環境問題そのものについて疑念を質疑の時間にぶつけました。
今回もやはり疑念を持つ部分があったので後で指摘しようと思っていたのですが、『この点は各方面から多くの批判があります。その内容は…』としっかりと指摘されて『どちらが正しいか断定はできませんが、批判を受けて間違いは取り消し、訂正すべき点はしていますので、そちらもご説明します』と本当にスキもムダもない講演に驚きました。
でもよく考えたら国のある機関のトップを務めるような方です。
突っ込まれない様に準備万端にし講演に挑んでいるはずです。抜かりがあるわけがありません。
今回もきちんと質疑の時間には質問させてもらいました。
色々と質問したい点や提案したい政策はあったのですが、新エネルギーや再生可能エネルギーに絞って質問しました。
東日本大震災以後、原発に頼れないという空気が強まる中、太陽光、風力、地熱など新しい発電方式に注目が集まっており、講演の中でもその将来性についても言及がありました。
太陽光(ソーラーパネル)は、エコポイントの導入で大きな補助制度が功を奏してかなりの勢いで増えています。しかし発電量としてはまだまだ課題があります。
自分があえて質問のために絞った点は『地熱発電』についてです。
講演の中でも地域的な偏在(熱源が東北や九州などに偏っている)している点や、発電両や技術の問題やコストがかかるという話しがありました。
しかし現在ニュージーランドでは国内のかなり割合を地熱発電で供給しています。
しかもその設備など技術はほぼ100%日本の企業が請け負って開発・建設しています。
ある報道では『日本では熱源を探したり掘削に莫大なコストがかかる』と資源エネルギー庁の方が言っていました。
しかし、そのニュージーランドで地熱発電事業をやっている会社の方は『日本は火山や温泉が多く熱源を探すのは比較的容易で、日本で進まないのは規制が多いからです』と言っていました。
さらにこれは自分の視点からですが、日本とニュージーランドのGDPを比べれば圧倒的に日本の方が上のはずです。日本より貧しい国が国策として地熱発電を推し進める事ができているのに、日本が『コストが高い』と言うのはどう考えてもおかしいと思うのです。
実際に配られた資料のコストに問題があるという点がいかなる試算で『コスト高』と判断しているのかを見てみると、
となっています。
この電気事業者というのは言うまでもなく、地域独占している各電力会社の事です。
最近の報道であったように、東京電力の社長の報酬は年収7,200万円で、その他の取締役でも平均4,000万円だそうです。
香川県の知人に四国電力の役員の知り合いがいて、給与明細を見せてもらったところ約1,000万円だったそうです。しかも役員全員に運転手付きのベンツが用意されていて、仕事以外でもその役員の奥さんが美容院に行く時に電話一本でそのベンツが送迎してくれるそうです。
今回の災害で東電が叩かれていますが、地方電力会社に目が向けられれば、もっとひどい状況がわかるかもしれません。
話しを戻して、先の試算にこの電力会社が絡んでいるという事からして、利権だらけの原発を推進するのに都合が悪い新エネルギーについては誇張したデータを出しているのではないかと思わざるを得ません。
その点を質問してみました。
まず、地熱エネルギーについては確かに日本は熱源を探すのは比較的容易だという回答でした。
しかし、問題は日本の場合、熱源が温泉の周囲に集中している事もあって、温泉旅館など温泉の権利との調整が難しいそうです。その指摘を聞いた時に大学時代に民法の判例で温泉の利用権を扱ったものがあった事をふと思い出しました。
またニュージーランドと日本の違いについては、ニュージーランドが人口500万人程度という事、つまり人口の違いが大きいという回答でした。
一瞬なるほど、と思ったのですが、人口が少なければ国家予算はそれに見合った分した組めませんし、発電設備も人口に見合ったもの以上は建設しないでしょう。
という事は人口の問題はコストの説明にはならないと思います。しかし、この研究会の悪いところなのですが、回答に対しての関連質問がほとんどできないので、この疑問は解消できませんでした。
また別にしておいた質問もあります。
それは配布された資料にない『新エネルギー』についてです。
その代表的なものに
オーランチキトリュームは、石油を精製する『藻』の事で、つい最近(5月)大阪市立大学の研究チームが実験で実用化がかなり容易に可能であるという報告が報道されていました。
その藻をどこで養殖というのか培養というのか、それが課題だとされていますが、一つの提案として耕作放棄地全てをそれに当てれば十分すぎる面積だそうです。
ただこれはまだ新し過ぎるネタなのであえて外しました。
メタンハイドレードは、日本列島周辺の海底にゼリー状になっている天然ガスの事で、今わかっているだけで、日本の消費エネルギーの200年分はあるそうです。
しかしこれも推進に慎重な立場の人は、研究・試算などの結果『掘削などのコストが高すぎるし、実用化に30年はかかる』と言います。
確かに資源エネルギー庁もその研究結果を把握しているので認識は同じです。
しかし、推進派の研究者はの指摘は下記の通りです。
ここだけは残念ながら官僚的な回答で、
いつも質問時間は決まっている訳ではありませんが、しつい質問が全てできる事はなく、関連質問もできないので、今回も消化不良の面が残りました。
だだ地熱発電の事で知らなかった事を回答していただけたので、それは良かったと思います。


4月から新年度でもちろん4月も出席しました。残念ながら後日体調が悪く、また写真を撮るのを忘れていたので結局何も書かないままにしてしましました。
今月は何とか体調も回復しなんとか無事出席もできましたが、またしても写真を撮るのを忘れてしましました。
でもパンフレットがあったのでそれをスキャンして貼り付ける事にしました。

今月は環境省の事務次官、南川秀樹氏の講演です。
何も知らない人が『事務次官』と聞いたら何となくそれなりの役職についている役人(公務員)というイメージに捉えられるかもしれませんが、環境省の公務員のトップに位置する役職で、民間企業で言えば社長です。俗に『事務方トップ』という言い方もされます。
どこの省庁にもそれぞれ大臣や長官がいますが、民間企業で言えば代表権だけの会長でしょうか。
還元すれば事務次官がCOO(Chief Operating Officer:最高執行責任者)で大臣がCEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)といったところでしょうか。
自分が普段から公務員に対して少なからず快く思っていない事はよくブログに書いていますが、以前この研究会に来てくれた京都府の職員の方も『公務員らしからぬ公務員』という前評判通り、民間肌の方でした。
さて今回の南川さんは政府の機関である環境省のしかもトップ。国家公務員第一種(キャリア)試験に合格し、出世街道を上り詰めた方です。当然事務次官になれる人は一人しかいません。同じく競争していた人たちで競争に敗れた人のほとんどは省庁を去っていくのが慣例です(去って天下るパターンが多い)。
そんな競争に生き残ったような人です。一般的に公務員になればほとんどの人が人間味を失いロボットのようになります。キャリアの競争はまさにロボット同士の競争と言っていいと思います。
以前の京都府職員とは職責や職場環境が違います。
なので南川さんも同じく生存競争に勝利したロボットだと思っていました。
しかし、講演が始まると笑顔で前置きを語り、本題に入ると聞き取りやすい抑揚のある語り口調で、非常に聞き取りやすかったです。
以前にブログにも書きましたが、この研究会で環境問題を扱った事があり、環境問題そのものについて疑念を質疑の時間にぶつけました。
今回もやはり疑念を持つ部分があったので後で指摘しようと思っていたのですが、『この点は各方面から多くの批判があります。その内容は…』としっかりと指摘されて『どちらが正しいか断定はできませんが、批判を受けて間違いは取り消し、訂正すべき点はしていますので、そちらもご説明します』と本当にスキもムダもない講演に驚きました。
でもよく考えたら国のある機関のトップを務めるような方です。
突っ込まれない様に準備万端にし講演に挑んでいるはずです。抜かりがあるわけがありません。
今回もきちんと質疑の時間には質問させてもらいました。
色々と質問したい点や提案したい政策はあったのですが、新エネルギーや再生可能エネルギーに絞って質問しました。
東日本大震災以後、原発に頼れないという空気が強まる中、太陽光、風力、地熱など新しい発電方式に注目が集まっており、講演の中でもその将来性についても言及がありました。
太陽光(ソーラーパネル)は、エコポイントの導入で大きな補助制度が功を奏してかなりの勢いで増えています。しかし発電量としてはまだまだ課題があります。
自分があえて質問のために絞った点は『地熱発電』についてです。
講演の中でも地域的な偏在(熱源が東北や九州などに偏っている)している点や、発電両や技術の問題やコストがかかるという話しがありました。
しかし現在ニュージーランドでは国内のかなり割合を地熱発電で供給しています。
しかもその設備など技術はほぼ100%日本の企業が請け負って開発・建設しています。
ある報道では『日本では熱源を探したり掘削に莫大なコストがかかる』と資源エネルギー庁の方が言っていました。
しかし、そのニュージーランドで地熱発電事業をやっている会社の方は『日本は火山や温泉が多く熱源を探すのは比較的容易で、日本で進まないのは規制が多いからです』と言っていました。
さらにこれは自分の視点からですが、日本とニュージーランドのGDPを比べれば圧倒的に日本の方が上のはずです。日本より貧しい国が国策として地熱発電を推し進める事ができているのに、日本が『コストが高い』と言うのはどう考えてもおかしいと思うのです。
実際に配られた資料のコストに問題があるという点がいかなる試算で『コスト高』と判断しているのかを見てみると、
『電気事業者による再生エネルギー電気の調達に関する特別処置法案』において想定されている制度開始時点の買取価格及び期間で試算したもの
となっています。
この電気事業者というのは言うまでもなく、地域独占している各電力会社の事です。
最近の報道であったように、東京電力の社長の報酬は年収7,200万円で、その他の取締役でも平均4,000万円だそうです。
香川県の知人に四国電力の役員の知り合いがいて、給与明細を見せてもらったところ約1,000万円だったそうです。しかも役員全員に運転手付きのベンツが用意されていて、仕事以外でもその役員の奥さんが美容院に行く時に電話一本でそのベンツが送迎してくれるそうです。
今回の災害で東電が叩かれていますが、地方電力会社に目が向けられれば、もっとひどい状況がわかるかもしれません。
話しを戻して、先の試算にこの電力会社が絡んでいるという事からして、利権だらけの原発を推進するのに都合が悪い新エネルギーについては誇張したデータを出しているのではないかと思わざるを得ません。
その点を質問してみました。
まず、地熱エネルギーについては確かに日本は熱源を探すのは比較的容易だという回答でした。
しかし、問題は日本の場合、熱源が温泉の周囲に集中している事もあって、温泉旅館など温泉の権利との調整が難しいそうです。その指摘を聞いた時に大学時代に民法の判例で温泉の利用権を扱ったものがあった事をふと思い出しました。
またニュージーランドと日本の違いについては、ニュージーランドが人口500万人程度という事、つまり人口の違いが大きいという回答でした。
一瞬なるほど、と思ったのですが、人口が少なければ国家予算はそれに見合った分した組めませんし、発電設備も人口に見合ったもの以上は建設しないでしょう。
という事は人口の問題はコストの説明にはならないと思います。しかし、この研究会の悪いところなのですが、回答に対しての関連質問がほとんどできないので、この疑問は解消できませんでした。
また別にしておいた質問もあります。
それは配布された資料にない『新エネルギー』についてです。
その代表的なものに
- メタンハイドレード
- オーランチキトリューム
オーランチキトリュームは、石油を精製する『藻』の事で、つい最近(5月)大阪市立大学の研究チームが実験で実用化がかなり容易に可能であるという報告が報道されていました。
その藻をどこで養殖というのか培養というのか、それが課題だとされていますが、一つの提案として耕作放棄地全てをそれに当てれば十分すぎる面積だそうです。
ただこれはまだ新し過ぎるネタなのであえて外しました。
メタンハイドレードは、日本列島周辺の海底にゼリー状になっている天然ガスの事で、今わかっているだけで、日本の消費エネルギーの200年分はあるそうです。
しかしこれも推進に慎重な立場の人は、研究・試算などの結果『掘削などのコストが高すぎるし、実用化に30年はかかる』と言います。
確かに資源エネルギー庁もその研究結果を把握しているので認識は同じです。
しかし、推進派の研究者はの指摘は下記の通りです。
- 資源エネルギー庁が持っているデータは、電力会社を筆頭に原発利権団体が出しているもので、事実を正しく伝えていない
- 利権団体も原発などよりも安価でできる事を知っていて推進派の主張を妨害している
- 問題のデータは太平洋側のメタンハイドレードのデータで、太平洋側よりも浅い海底にメタンハイドレードがある日本海側のデータを排除している
- 日本海側のメタンハイドレードなら掘削に莫大なコストはかからない
- 実用化にかかる年数もダムを作るようなスピードで作る感覚で太平洋側をスローに作業した場合で、日本海側で今の危機的状況を考慮して国力を総動員すれば2~3年での実用化も可能
ここだけは残念ながら官僚的な回答で、
という事でした。『まだまだ研究段階でやると決めてすぐにできるものではなく30年はかかるでしょう。研究は続けなければなりませんが、それがすぐに原発などにとって代わるというという事はできないと思います』
いつも質問時間は決まっている訳ではありませんが、しつい質問が全てできる事はなく、関連質問もできないので、今回も消化不良の面が残りました。
だだ地熱発電の事で知らなかった事を回答していただけたので、それは良かったと思います。

