理佐「うぅ.......ハッ!」


菅井「ちょっと、びっくりするじゃない...!」


目が覚めて咄嗟に飛び起きると

横に菅井友香さんの姿が見えて、私の方が驚いた。


理佐「何で菅井友香さんが、ッ...イタッ」


うー、頭が痛い...

そうだ、登校中に身体が怠くて
コンビニによったあと渡辺梨加さんに会って...そこで意識が無くなったんだ。

でもなんで、菅井友香さん...?

けど、ということはここって...


菅井「とりあえず、寝そべれば?」


理佐「あっ、はい...」


そう言われ、考える事をやめ素直に体を倒し寝そべると
テーブルに向いていた体を菅井友香さんはこっちに向けた。



菅井「簡単に説明すると、梨加ちゃんから電話をもらった私が、お兄ちゃんに頼んで貴女を私の家まで運んだの。」


理佐「そうだったんですか...ありがとうございます...。」


菅井「...」



何これ、私どうしたらいいの...

会話は続かないし、身体まだ怠いし。



菅井「...はぁ。だから嫌だったのに...」


理佐「すみません...」



そりゃ嫌だよね、嫌いな相手を自分の家に運ぶなんて。

きっと渡辺梨加さんに頼まれたから断れなかったとかだろうな...。



ここに居る理由も分かったことだし、これ以上迷惑をかける前に出よう。

体を起こし菅井友香さんの方を向いて私はお礼を伝えた。


理佐「ご迷惑おかけして本当にすみません。お世話になりました。それじゃあ...」


ベットから降りる時、菅井友香さんの顔をチラリと見ると何故か少し不服そうだ。

感謝の言葉が足りないとかかな...それとも何かお礼の品...?


菅井「もうちょっと居れば...?」


理佐「え?」


意外な言葉に少し自分の体が固まったのを感じた。


菅井「梨加ちゃんが学校終わりに来るの、その時貴女が居なかったら私がちゃんと面倒みなかったみたいじゃん...!」


あ、やっぱりそうだよな...渡辺梨加さんの恋人なんだもんね...

嫌われたくないよね。




あー、こんなこと考えるのめんどくさい。



けど私は迷惑かけた側だし、そんなこと言っちゃダメか。



理佐「それじゃあそれまでお世話になります...」


菅井「うん。」


時刻は15時過ぎ。

渡辺梨加さんが来るまであと1時間ちょっとだろうか、


せっかくだし、それまでに少し聞きたいこと聞こうかな...